「内田篤人のようだ」J1鹿島がホレた“超攻撃型SB”濃野公人22歳の原点「ケガ離脱も…“DFなのに9ゴール”は森保監督も無視できない?」
2026年北中米W杯のアジア最終予選は、早くも4試合が終了した。直近のホームでのオーストラリア戦はドローに終わったが、三笘薫や堂安律、伊東純也らアタッカーをウィングバックに配置した「3バック」が機能し、4試合で15ゴールを奪った。来年の6月まで続く最終予選、そして本大会に向けて、本稿では今後の日本代表に推したい2人のJリーガーを紹介する。【全2回の2回目/広島・中野就斗(24歳)編も公開中】 【貴重写真】「絶対負けねえぞ…!」青森山田・松木のユニ掴んでバチバチする高校時代の濃野公人…「DF9ゴール」が納得できる“名門・大津高の10番”を背負った姿を見る! メンバーの顔ぶれに大きな変化がない中、W杯アジア最終予選では192cmの望月ヘンリー海輝と187cm関根大輝の若手サイドバックの2人が初選出された。いずれもセンターバック、ウィングバックのオプションを持ち、「超攻撃型」と呼ばれる3バックシステムの進化と熟成、4バックとの併用を見据えた人選と言えるだろう。 前編では、望月や関根に続く存在として、広島・中野就斗(24歳)を紹介したが、彼らがそろって“意識する選手”として名前をあげたのが、鹿島アントラーズのルーキー濃野(のうの)公人(きみと)(22歳)だった。「1年目からリーグやチームにアジャストしているし、驚異的なペースで得点を決めている。攻撃力とサッカーIQはずば抜けている」(中野) 「一人でもいけるし、ワンツーで中に入っていくのも上手い。もともとアタッカーの選手なのか、シュートがうますぎる。頭もいいし、あの能力は俺にはないですね」(関根)
無念のケガ離脱も…驚異の9ゴール
センターバック出身の望月や関根、中野を“守備のユーティリティー”とするなら、濃野は“攻撃のユーティリティー”とでも言おうか。サイドバックを主戦場としながらも、今季はすでに驚異の9ゴールをマーク。9月28日のJ1第32節の湘南ベルマーレ戦で2ゴールを決めた後に右膝外側半月板を損傷し、無念の離脱を強いられてしまったが、飛躍のシーズンとの見方に変わりはない。 「小学校時代から身長が小さいほうだったので、ポジショニングをすごく重視してきました。福岡のバルサアカデミー(FCバルセロナが全世界で展開する公式サッカースクール)にも通っていて、そこで教えてもらった“相手に捕まらないポジション”を取り続けて、どうやって勝負を仕掛けるか、ずっと考えていましたね」 身体の小ささを頭で補っていた濃野少年が大きく飛躍したのは、2学年上の兄を追って進学した大津高での時間だった。高校3年間で身長が10cm以上伸びたことでフィジカルと高さを生かしたプレーも習得。FW、トップ下、左サイドハーフと攻撃的なポジションをこなし、高3時は背番号10を背負った。 裏への抜け出しやポストプレーの質は当時から高く、中盤でプレーしてもカットインから精度の高いシュートやクロスボールを放ち、オフザボールの立ち振る舞いを見れば「全体が見えている頭の良い選手」であることはすぐにわかった。
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