アルファベットCEO、資産10億ドルの大台迫る-創業者以外では異例
(ブルームバーグ): グーグルの親会社アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、創業者ではないハイテク企業のトップとして異例の節目を達成しようとしている。個人資産10億ドル(約1575億円)の大台だ。
ピチャイ氏(51)が2015年にグーグルのCEOに就任して以来、株価は400%余り上昇。同期間のS&P500種株価指数とナスダック指数のパフォーマンスを大幅に上回っている。アルファベットが先週発表した1-3月(第1四半期)決算で利益が市場予想を上回ると、株価は最高値を更新した。人工知能(AI)がけん引するクラウド・コンピューティング部門の成長が寄与した。同社はまた初の配当も発表した。
ピチャイ氏は株価上昇に加え、手厚い株式報酬によって世界でも指折りの高額報酬を手にする経営者の一人となった。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の資産は10億ドル近くに膨れ上がった。
グーグルの広報担当者はコメントを避けた。
ピチャイ氏はインドのチェンナイ出身。2部屋のアパートで育ち、幼少期はテレビも車もなかったとインタビューで語っている。時には水道さえ出なかったようだ。一家が初めてダイヤル式の電話を手にしたのはピチャイ氏が12歳の時。テクノロジーの便利さに目覚めたという。
同氏はグーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏からCEOに抜てきされ、ペイジ氏は新たに設立された持ち株会社アルファベットのCEOに就任した。その後ペイジ氏と同じくグーグル共同創業者のセルゲイ・ブリン氏が日常的な経営から退くと、ピチャイ氏は19年にアルファベットのCEOに就いた。
原題:Google Founders’ Hand-Picked CEO Nears Billionaire Status Too(抜粋)
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Vernal Galpotthawela, Julia Love, Davey Alba