リアウインドウの「保管場所標章」がなくなる!? 廃止で困るセレブが赤坂を中心に続出するかも【Key's note】
「赤坂警察署」の記載にステータスを感じる!?
じつは僕の知人のひとりは東京・赤坂に住んでいます。バブル景気を経験しており、始めた事業が成功。手にした赤坂のタワマンに住んでいるわけです。ですから彼のメルセデス・ベンツに貼られている「保管場所標章」には、「赤坂警察署」の文字が印字されています。もちろん品川ナンバーです。 ことさらバブリー思考の彼は、品川ナンバーのメルセデス・ベンツに乗り、赤坂警察署が発行する保管場所標章を貼ることが夢だったというのだから呆れますよね。多分にミーハー的な感覚ですが、品川ナンバーが誇らしく、それだけでは満足できません。発行が赤坂警察署であることが気持ちをクスグルのだそうです(笑)。 日本経済が狂乱だったバブル期には、高級車がウヨウヨと六本木や渋谷の繁華街をクルーズしていました。わざわざ地方からやってくるクルマも少なくなく、その中で東京23区在住であることを表す品川ナンバーがステイタスだと思われていた時代があったのです。青春をバブル時代に過ごした彼は、品川ナンバーであるうえに赤坂警察署発行であることに自尊心を刺激されたといいます。 人の趣味嗜好は様々ですね。ともあれ、それをモチベーションに事業を成功させたというのだから、それはそれで祝福しなければなりません。誰にも迷惑をかけていないのですから、個人の自由です。 彼に言わせれば、赤坂警察署と同級の保管場所標章は、青山警察署と高輪警察署が発行したものだけだそうです(笑)。 たわいもない与太話ですが、保管場所標章の廃止の情報を得たときに、最初に浮かんだのが友人であるミーハーな彼のことです。彼がいまどんな気持ちでこのニュースを知るのかは不明ですが、これからも赤坂警察署発行の保管場所標章だった、というステイタスを誇りに事業を拡大してほしいものです。
木下隆之