アマがフィニッシュまで気持ち良く振り切れない「3つの原因」、そしてX・シャウフェレのように振り切るためのコツとは? 実際に試してみた
そして2つ目が腰が止まって左肘が抜ける動き。う~ん、これは確実に僕もそうなっている気がします。
3つ目が腕の力でフェースを返そうとする動きです。これらはすべて腕の力でクラブを動かそうとすることと、腰が止まってしまうことが原因。ザンダーのようにフィニッシュをするためには、腰をしっかりと回して、体の回転とともにクラブがリリースされる動きが必要となります。ザンダーはインパクト付近で前傾姿勢を保ったまま腰をフルターンさせているので、腕とクラブの通り道ができて、クラブをスムーズに振り抜けるんですね。
腰をフルターンするために、左ひざを伸ばす動きを取り入れてみよう
ではどうすれば、ザンダーのように腰をフルターンさせられるのでしょうか? ポイントはダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて左ひざを伸ばす動きです。これができれば、前傾姿勢を保ったまま腰のターンが起きるそうなんです。左ひざを曲げたままの意識だと腰が止まって、体が伸び上がってしまうということなんですね。
この左ひざを伸ばす動き、僕にもできるのかやってみました。テークバックから、切り返しまでは左ひざは曲がっていますが、そこから徐々に左ひざを伸ばしていきます。それとともに腰がターンしていくわけですが、インパクトあたりでは腰が目標方向を向くくらいのイメージでターンさせていきます。僕はここまで腰をターンさせるというイメージは全くなく、インパクトのときも腰は45度も開いていないくらいだったかもしれません。なので、かなり違和感というか、こんなに腰を回すのか! という驚きが大きいです。 ただ、左ひざを伸ばすという動きをすれば、勝手に腰がターンしていくので、無理に腰を回すという意識はあまり必要ないですね。左ひざは切り返しからインパクト、フィニッシュに向けてジワーッと伸ばしていく意識のほうが良さそうだと思いました。ピョンっと伸ばしてしまうと、上体も同時に伸び上がってしまい、前傾姿勢がキープできません。最初はそうやってしまって、少しトップ気味の当たりになってしまいました。 また、手や腕といった上体でクラブを動かす意識があると、左ひざを伸ばしても気持ちよく振り抜けません。下半身の動きを主体にして、フィニッシュまで振り切ることが大事ですね。中井プロも腕の力はスウィング中、クラブをホールドしているだけという感覚と言っていますので、腕の力は抜きましょう。 左ひざを伸ばしていくスウィングで実際にドライバーショットをしてみましたが、たしかに体のターンでスウィングするという感覚が強くなりました。以前よりも振り抜きがよくなり、フィニッシュも決まるようになりました。しかし、最初は足を伸ばしていくタイミングが少し難しく、なかなかうまく打てないです。どうしても手で当てに行く動きも出てしまうし。最初は腰にクラブを当ててシャドースウィングをしたり、素振りをしたりして、左ひざを伸ばしていく動きに慣れるのが大事だと思いました。 そして、僕の場合、股関節がかなり硬いので、フルターンというのが少し難しいです。腰が完全に正面を向くところまで回りません……。このスウィングをするためには、股関節のストレッチもやって、可動域を増やさないとダメだな~と思いました。しかし、左足のつま先を少し開くようにして構えると、股関節は少し回りやすくなるので、そういう対処方法もあるのかなと思います。 この記事では中井プロの他にも合田洋プロが気持ちよく振り抜けるレッスンをしてくれているので、気になる方はぜひ読んでみてください。
野村タケオ