中山寺で永代供養料3100万円横領疑い 元財務担当課長の男、飲食代や投資に流用 神戸地検が起訴
安産祈願で知られる兵庫県宝塚市の「中山寺」に納められた永代供養料を私的に流用したとして、神戸地検が業務上横領罪で、中山寺の元財務担当課長の男(51)=明石市=を起訴していたことが分かった。地検は、男が2017年4月~22年10月に約3100万円を着服した疑いがあると明らかにしている。 【写真】「長く務め、信頼していた」南あわじ交通安全協会、会長らの表情硬く 前事務局長の横領問題 起訴状によると、男は中山寺の財務担当課長だった22年1~10月、永代供養料として19人から受領した現金1370万円を横領したなどとして、これまでに4件起訴されている。男は「日付と金額は覚えていない部分がありますが、その時期(22年1~10月)に横領していたことは認めます」と話している。 公判での地検側の主張によれば、男は、僧侶から供養料を受け取ると、振替伝票に金額を記載しないなど書類を工作。着服したとされる現金は、飲食代や投資などに充てていたという。 中山寺によると、22年10月末ごろに財務部の調査で横領の疑いが発覚し、23年3月に男を懲戒解雇した。同寺の担当者は神戸新聞の取材に「不正行為が発生したことは誠に遺憾。永代供養については、位牌の製作を含め一切の遺漏なく供養・おまつりさせていただいており、檀信徒や参詣者への被害は一切ない」などとコメントした。