TikTok、米国事業禁止法の施行差し止めを申し立て 米高裁
中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」は9日、来年1月にティックトックの米国事業を禁止する法律の施行を一時的に差し止める命令を出すよう、連邦控訴裁判所(高裁)に申し立てた。米国で約1億7000万人が利用するなど社会的影響が大きいとして、最高裁の審理まで禁止しないよう求めている。 ティックトックは「救済措置がなければ、米国で最も人気のある言論プラットフォームが閉鎖されてしまう。最高裁は、極めて重要なこの訴訟を審理するかどうかを決める機会を持つべきだ」として、最高裁の審理まで事業を禁止するのは待つべきだと訴えた。 2025年1月20日に発足するトランプ次期政権に、事業を禁止するかどうか判断する機会を与えるべきだとも主張した。トランプ氏は8日公開された米メディアのインタビューでティックトックを擁護するような発言をしている。 高裁は6日、親会社の中国企業から分離しなければ米国内でティックトック事業を禁止する法律を「合憲」とする判断を示した。法律は今年4月に超党派の同意を得て成立しており、分離期限は新政権発足直前の25年1月19日。【ワシントン大久保渉】