「ジーユー」とコラボした「ロク」のロク・ファンに聞く 「ゼロから一緒に新しいものを作った」
「ジーユー(GU)」は10月18日、韓国系アメリカ人のロク・ファン(Rok Hwang)が手掛けるブランド「ロク(ROKH)」とのコラボレーションコレクション全16型を発売する。24年8月期に売上高3000億円を突破し、9月に待望のニューヨーク出店を果たした「ジーユー」は、真のグローバルブランドへのステップアップの時期を迎えている。「ロク」とのコラボは、「『ジーユー』はここまでできるんだということを知っていただく」(海老澤玲子ジーユーR&D部 ウィメンズ部長)上で、重要なコレクションだ。実際にお披露目イベントで商品を手に取ったメディア関係者からは、「このクオリティーがこの価格で実現できるとは」といった声も上がっている。来日したロク・ファンと海老澤部長に、コラボについて聞いた。 【画像】「ジーユー」とコラボした「ロク」のロク・ファンに聞く 「ゼロから一緒に新しいものを作った」
WWD:コラボの前から「ジーユー」のことは知っていたか。
ロク・ファン「ロク」デザイナー(以下、ファン):来日するたびに何度も店を訪ねており、「ジーユー」がどういったブランドか、どんなことをしているのかはよく知っていたし、「ユニクロ(UNIQLO)」の妹ブランドだということももちろん知っていた。若い層のお客さまに向けて、普段の生活に不可欠なアイテムを作っているブランドというイメージをコラボ前から抱いていた。コラボにあたって、実は2年以上も前から「ジーユー」とは話をしていた。最初はお互いに何ができるか、時期としてはいつがいいかなど、カジュアルに意見交換をしていた感じだ。話が本格化し、モノ作りに向けてしっかり動き出したのは1年前。長い時間をかけて、密接にやり取りしながらコラボを進めていった。
WWD:コラボにあたってお互いに重視したものは何か。
ファン:意見交換する中で、コラボの目的や方向性を定義するキーフレーズとして“Play in Style”を掲げた。先ほど言ったように、何度も「ジーユー」の店を訪ねる中で「ジーユー」のお客さまのイメージも一定つかんでいたが、お客さまがどんな人たちなのかをより深く知り、理解することに時間をかけた。「ジーユー」のお客さまは、自分のスタイルがあって、遊び心を持って恐れることなくファッションを楽しんでいる人たち。コラボを進める上で、これはとても大切で重視すべきアイデアだと思ったので、“Play in Style”という言葉に落とし込んだ。「ロク」のアーカイブアイテムをコラボとして再度作り直すといったことではなく、ゴールをどこに設定するかという話し合いから始めて、スクラッチで(=ゼロから)新しいものを作ったコラボだ。