市立御前崎総合病院で医療過誤2件…いずれも患者遺族への賠償金支払いで和解見込みと発表(静岡・御前崎市)
静岡・御前崎市の市立御前崎総合病院は、2020年に院内で医療過誤2件が発覚、発生した事実と、いずれも死亡した患者の遺族との間で賠償金を支払うことなどで和解する見込みとなったことを発表しました。 静岡・御前崎市の市立御前崎病院の発表によりますと、医療過誤とされたのは、いずれも2020年に発覚もしくは発生したものです。 このうち1件は、入院当時70代の市内の男性患者で、2020年2月にステージ3bの胃がんで入院していた際、6年前に受診していた内視鏡検査の結果を再確認したところ、ステージ1と推定される胃がんの病理検査結果が医師のチェックから漏れていたことがわかり、患者や家族に事実を伝え、謝罪、その後、治療を続けましたが2021年3月に亡くなりました。 その後、病院側と家族側では、示談交渉を経て、最終的に簡裁での調停の結果、病院側(市)は、医師のチェック漏れと、治療の遅れの事実を認め、賠償金として、2500万円を遺族に支払うことで和解することになったということです。 もう1件は、2020年2月、昼食中にのどを詰まらせ救急搬送された、当時80代の市内の女性で、医師の絶食指示があったにもかかわらず提供された夕食を食べ後におう吐し、同日に亡くなったものです。 女性死亡時に、遺族に死因が誤えん性肺炎であることが説明されましたが、夕食が提供されたことに遺族が不信感を抱き、最終的には注意義務違反があったとして、病院側(市)に対する損害賠償を求める訴えを起こしていました。その結果、11月7日までに、絶食指示にもかかわらず夕食が提供された事実と、市が賠償金として2300万円を遺族に支払うことで和解することになったということです。 いずれも、和解、賠償金については、御前崎市議会12月定例会に議案として諮られる予定です。