配車サービス大手ウーバーの「通期黒字浮上」が見えてきた
配車サービスも食品デリバリーも、アプリによる「マッチング・サービス」であることが共通点(写真:ブルームバーグ)
アメリカ市場に上場している注目銘柄を取り上げる連載企画「はじめての米国株」。今回は配車サービス大手として知られるウーバー・テクノロジーズ(UBER)を紹介する。(最新の ドル円相場はこちら です)ウーバーはタクシーやライドシェア(自家用車の有償相乗りサービス)の手配をするスマホアプリの運営会社だ。ライドシェアは日本で未認可のサービスだが、タクシー需給の不均衡を背景に規制緩和の議論が活発化している。第2の収入源であるフードデリバリー(飲食店の出前代行)もコロナ禍を利用者増加の契機にして成長途上にある。創業以来の赤字体質脱却へ期待が膨らんでいる。 設立は2009年3月。2人の共同創業者が2008年冬の極寒のパリで、いくら待っても来ないタクシー待ちをした経験から生まれた。スマホのアプリで行先まで送迎してくれるクルマを呼べたら便利に違いないという着想から、2010年7月にはサンフランシスコで世界初のスマホ配車サービスを開始。2012年7月にはタクシーよりも安価な設定で自家用車のライドシェアを引き合わせるサービスを追加した。 その後は、事業範囲を料理やモノの配達などへも広げている。2023年3月末時点で、配車サービスでは月次の稼働ドライバー数が全世界に570万人。配車サービスのほか食品デリバリーなどの事業を世界約70カ国、1万を超える都市で展開している。
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大和証券 米国株執筆班