<解説>“サイコパス”美佐江で鮮烈な朝ドラデビューを果たした片岡凜 日曜劇場でいまどきの医大生も 活躍の幅を広げた24年を振り返る
同作の終盤、第127回(9月24日放送)では美佐江の娘、美雪役で再登場。寅子の前に立ちはだかる“サイコパス”として一人二役を演じ分け、「美佐江と美雪という違うサイコパスを見事に演じ切ったな」「すごい女優が現れたな……一度見たら忘れられない怪演」と称賛の声が上がった。
◇“月9”と日曜劇場に同時期に出演
10月期のフジテレビ系“月9”ドラマ「嘘解きレトリック」では第4話(10月28日放送)、第5話(11月4日放送)では「人形屋敷」に住む品子役でミステリアスな魅力を発揮。品子は実は三つ子だったが、それを隠し、一人娘のように振る舞っているというキャラクターで、その演じ分けが話題になった。
同じく10月期のTBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」では、現代パートのいづみの孫娘の千景を演じた。千景は、プロデューサーの新井さんから「明るく、常にあっけらかんとしていていいよ」といわれたというが、ただの世間知らずのお金持ちのお嬢さんではなく、現役合格した医大生でありながら、寂しさからか親からの束縛から逃れたいためか、ホストクラブに400万円もつぎ込んでしまうという“一筋縄ではいかない”人物だった。
そんな片岡さんは、同作のインタビューで、「今までは問題を抱えている役が比較的多かったので、これからは底抜けに明るい役をやってみたいなと思います。コメディー演技はあまりやったことはないんですが、バーッと声を出したり、思いっきり体を使って表現したりするのが、すごく楽しいなって。快感というか爽快感をすごく感じます」と語っていた。
経験を積んだ上で、「唯一無二の俳優」を目指したいといい、「この役は私にしかできないという俳優になりたいなと思っています。この役は片岡さんに、とオファーが来るような」と理想を掲げた。
2024年は、朝ドラ、月9、日曜劇場と大活躍だった片岡さん。まだ21歳。2025年には、さらに演技の幅を広げ、片岡さんの新たな表情が見られるに違いない。