YESUNG、ONEW、福本大晴ら日韓のアイドルが一日限りの競演<「IDOL RADIO LIVE IN TOKYO」イベントリポート>
韓国の放送局MBCが2018年から放送しているK-POP専門ラジオ番組『IDOL RADIO』が主催する音楽イベント『IDOL RADIO LIVE IN TOKYO ~Shining Moments~』が9月28日、東京ガーデンシアターで昼夜2公演開催された。 【写真】昼公演の後に髪を切って夜公演に臨んだYESUNG(SUPER JUNIOR) 2022年にスタートし、日本と韓国で行われてきたこのイベントも、今回で5度目。日本語堪能な知英(KARA)をMCに、YESUNG(SUPER JUNIOR)、OCTPATH[昼公演のみ]、ONEW(SHINee)、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE[夜公演のみ]、福本大晴、Moon Byul(MAMAMOO)、MAVE:[昼公演のみ]ら日韓の人気アーティスト計7組が出演した。 韓国からは、K-POPを世界に広めたレジェンドグループ・SUPER JUNIOR、SHINee、MAMAMOOからソロアーティストとしても活躍するYESUNG、ONEW、Moon Byulが登場。また、昼公演には話題のバーチャルガールズグループ・MAVE:が映像でパフォーマンスを見せた。 日本からは、活動の場を韓国やアジアに拡げているOCTPATHとBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEが出演。スペシャルステージとして、OCTPATHはK-POPのカバー曲を、BALLISTIK BOYZはMoon Byulとコラボをして会場を沸かせた。また、ソロアーティストとして歩み始めたばかりの福本大晴は、『IDOL RADIO』名物の「ドルラ4カット」(ポーズをしながら4カットの写真を撮る)に挑戦するなど、初の合同イベントを満喫。K-POPファンに支持される『IDOL RADIO』らしい多彩なラインナップで観客を魅了した。 ■<YESUNG>秋に似合う多種多様のバラード曲で会場を癒やす 昼公演のトリと夜公演のトップを務めたのは、YESUNG(SUPER JUNIOR)。いつものように「お元気ですかぁー! SUPER JUNIORの兄さん、YESUNGです」とあいさつして始めたステージは、「昼と夜で、曲も衣装も変えました。さらに、“顔が見えない”と言われたので昼公演の後に髪を切りました」と気合が入っている様子。 「最近は日本のファンに会う機会がなかなかなかったので、お会いできてうれしいです。SUPER JUNIORは『SUPER SHOW SPIN-OFF : Halftime』を終えました。“日本ではやらないの?”と聞かれますが、しっかり準備して来たいので、がっかりしないでもう少しだけ待っていてください。でも1カ月以内に僕がアルバムをリリースするので、僕にはまたすぐに会えるはず」と今後の活動にも言及。 日本語曲の「いま会いにゆきます ~If You~」(昼公演)や「Because I Love You ~大切な絆~」(夜公演)から、優しさあふれる「A Letter in The Wind」(昼公演)、スローバラードの「Scented Things」(夜公演)、ポップバラード「Like Us」やミドルテンポのロックバラード「Slide Away」まで、「秋が感じられる曲を選んだ」という多種多様のバラード曲で柔らかな歌声で癒やしを与えてくれた。 ■<ONEW>「おかえり」の声に迎えられ、新曲初披露で「幸せ!」 昼公演のトップと夜公演のトリを務めたのは、ONEW(SHINee)。しばし活動を休んでいたONEWが「ただいまー!」と元気に声を掛けると、会場からは大きな「おかえりー!」の声が返ってくる。 9月3日に韓国でリリースしたばかりのミニアルバム『FLOW』のタイトル曲「魅力 (beat drum)」を日本初パフォーマンスしたが、ラップまで聴かせて新鮮な印象を与えた。 さらに同アルバムの「月火水木金土日 (All day)」では曲中でファンが一緒に歌う部分を練習して臨んだが、マイクを向けた会場からの大合唱に「楽しい! 最高! 皆さんに会って一緒に歌って、世界で一番気分がいい!」と満足げな笑顔を見せた。 さらに「得意なジャンルの曲」というバラード曲「Your Scent」を歌い上げると、昼にはポップチューンの「DICE」、夜には壮大な「O(Circle)」と、カラーの異なる幅広い音楽を聴かせた。 ■<Moon Byul>私にとってのアイドルだった先輩と同じステージに立てることは、夢 『IDOL RADIO』の放送で1カ月間「ハムスターDJ(ハムディ)」という愛称でラジオDJを担当したこともあるMoon Byul(MAMAMOO)は、ダンサーたちを従えた華やかなパフォーマンスでファンを楽しませた。 活動を終えたばかりの最新曲「Is This Love?」からライブをスタートさせると、「Memories」(昼公演)、「ddu ddu ddu」(夜公演)で変化を付けた後は、「TOUCHIN&MOVIN」、「C.I.T.T (Cheese in the Trap)」とキュートでポップな楽曲でまとめた。 K-POP第3世代のMoon Byulは、「音楽番組に出演すると後輩ばかり」だと言うが、「今日は先輩が多くて、いつもと違う。SUPER JUNIOR先輩の曲は昔からたくさん聴いていたし、SHINee先輩の『Replay』はオーディションで歌った。KARA先輩の曲も練習生時代に歌いました。私にとってのアイドルだった先輩と同じステージに立てるなんて、今回の公演は夢のよう。皆さんも夢をかなえてくださいね」と憧れの先輩との共演を感慨深げにファンに語った。 ■<MAVE:>話題のバーチャルアイドルに、ガールズグループが登場 バーチャルアイドルが第5世代K-POPシーンの新しいキーワードとなり、注目を集めている。日本でも『Rakuten GirlsAward 2024 A/W』に出演し話題となった韓国のバーチャルボーイズグループ「PLAVE」が『IDOL RADIO』ソウルコンサートで、初のオフラインライブを披露したが、今回は、バーチャルガールズグループのMAVE:が登場。 目の前でパフォーマンスしているかのようなリアルな映像で「WONDERLAND (IDYPIA)」と「What's My Name」を歌い、トークまで披露した。 ■<福本大晴>合同イベント初参加。誰よりもアイドルらしいキラキラなステージを展開 6月22日に公式ファンクラブを立ち上げソロアーティストとしての活動をスタートさせた福本大晴は、合同イベントに初参加となったが、「I wanna meet U」を歌い終わると「アイドルやってます! 福本大晴です!」と自己紹介。会場を福本のイメージカラーのオレンジのペンライトで埋めたファンを見て「うるっときました。応援しにきてくれて、ありがとう!」と感謝を伝えた。 「韓国文化が好きで、韓国語も独学中」という福本。知英とのトークでは、本人を前にKARAの「ミスター」のヒップダンスを披露して会場を沸かせた。また、『IDOL RADIO』名物の「ドルラ4カット」に挑戦。アイドルらしいかわいいポーズでファンの歓声を集めた。 「EveryBirthday」では「大好き?」、「皆の好きな人は?」と会場に問いかけファンとのコール&レスポンスを楽しむと、「SUPER LADY FIRST」(昼公演)、「Egoistic Halloween」(夜公演)ではセクシーな魅力を見せつけるなど、誰よりもアイドルらしさ全開のキラキラ輝くステージングで会場を盛り上げた。 ■<BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE(夜公演)>MAMAMOO日本語曲カバーで、本家Moon Byulとコラボ タイでも活動するBALLISTIK BOYZは、自曲のほかにMAMAMOOの「Sleep Talk」でMoon Byulとコラボした。この日が初対面だというBALLISTIK BOYZに「カリスマがスゴイ!」というMoon Byul。MAMAMOOの「Sleep Talk」を選んだ理由を砂田は、「シンプルに好きというのが一番の理由です。日本語の楽曲なのでコラボしたかった」と述べた。 「女性のキーの曲を歌う機会はなかなかないので、お風呂で練習しました」という松井だが、EXILE TRIBE初の全員がマイクを持つグループだけに、一人ずつボーカルが移っていく構成で、Moon Byulがラップパートに加わった。 ■<OCTPATH(昼公演)>『IDOL RADIO』名物「サランへゲーム」で、メンバーをバックハグ! OCTPATH加入前に韓国で活動していた西島は、「『IDOL RADIO』に出演させていただいたことがあります。日本でもイベントに出演させていただき光栄です。今回は、『IDOL RADIO』でよくやっている“サランへゲーム”に挑戦したい!」と切り出すと、メンバーたちはノリノリでかわいいカチューシャを頭に付けて、四谷→古瀬→西島→太田→栗田→海帆→高橋→小堀の順にメンバーをバックハグ。 全員が「サランへ(愛してる)」と言えればミッション成功となるが、栗田が海帆のほっぺたにチューしたり、海帆が高橋をお姫様抱っこしたりの迷走にファンは大熱狂。最後は全員がギュっと集まって「サランへ」と叫んで成功を勝ち取った。パフォーマンスでは、SuperMの「Jopping」のカバーステージを披露し、その実力の高さで会場を圧倒した。 ■第2世代、第3世代のベテランアイドルによるスペシャルトークも! パフォーマンスだけでなく、ラジオ番組『IDOL RADIO』らしく、知英、YESUNG、ONEW、Moon Byulによるスペシャルトークも設けられた。昼公演ではMBCの音楽番組秘蔵の過去映像が公開され、YESUNGが「SUPER JUNIORが「U」を歌っていたころは、メイクではなく髪を立てるのに時間をかけた。髪の高さはプライドの高さだった」というトークに会場が爆笑。 思い出話に花を咲かせ、「このメンバーでMBCの年末音楽番組にプロジェクトグループとして出演したいですね。4人のキャリアを足すと64年!」と知英が言うと、YESUNGが「男女2人ずつなので、グループ名は“トゥートゥー”がいい」と言って盛り上がった。 夜公演では第5世代アイドルの必須項目ダンスチャレンジに挑戦。K-POPの名曲SUPER JUNIORの「Sorry,Sorry」とSHINeeの「Ring Ding Dong」をYESUNGとONEWが一緒に踊るという貴重な場面も見られた。 YESUNGは「昔の映像を見てアイドルである自分を思い出しました。アーティスト活動や俳優活動、さまざまなことをしましたが、改めて思い出すとアイドルが一番良かった。僕が一生アイドルでいられるように、皆さん、応援してくださいね!」とファンに懇願。そして最後に『IDOL RADIO』名物の「ドルラ4カット」で記念撮影をしてコーナーを締めた。 グループとしてもソロとしても長きに渡りファンに愛されているK-POP第2世代、第3世代アイドルを核に、日本のアイドルグループとのケミストリーが楽しめるイベントとなった『IDOL RADIO LIVE IN TOKYO ~Shining Moments~』。第5世代のアイドルグループを集めた合同イベントが多い中、老舗K-POP番組らしい一味違ったラインナップで、ファンに感動と懐かしさを与えるステージとなった。 世代を超えて愛され続けるアーティストたちの魅力が存分に発揮された本イベントは、K-POPの歴史の重みと進化を体感できる貴重な機会となった。 取材・文/坂本ゆかり ■『IDOL RADIO LIVE IN TOKYO ~Shining Moments~』セットリスト ●DAY LIVE 知英 ・好きな人がいること ONEW ・魅力 (beat drum) ・月火水木金土日 (All day) ・Your Scent ・DICE Moon Byul ・Is This Love? ・Memories ・TOUCHIN&MOVIN ・C.I.T.T (Cheese in the Trap) MAVE: ・WONDERLAND (IDYPIA) ・What's My Name 福本大晴 ・I wanna meet U ・EveryBirthday ・SUPER LADY FIRST OCTPATH ・FUN ・Jopping (SuperMカバー) ・OCTAVE YESUNG ・いま会いにゆきます ~If You~ ・A Letter in The Wind ・Like Us ・Slide Away ●NIGHT LIVE 知英 ・好きな人がいること YESUNG ・Scented Things ・Because I Love You ~大切な絆~ ・Like Us ・Slide Away Moon Byul ・Is This Love? ・ddu ddu ddu ・TOUCHIN&MOVIN ・C.I.T.T (Cheese in the Trap) 福本大晴 ・I wanna meet U ・EveryBirthday ・Egoistic Halloween BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE ・HIGHER EX ・Sleep Talk (MAMAMOOカバー with Moon Byul) ・Animal ・Drop Dead ONEW ・魅力 (beat drum) ・月火水木金土日 (All day) ・Your Scent ・O (Circle)