現役時代から知りたい【国民年金・厚生年金】男女別に「平均年金月額の差額」はいくらか
【年金】第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者の加入者はどれくらいか
では、公的年金は第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者別でどれくらいの人が加入しているのでしょうか。 厚生労働省・日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」によれば、以下のとおりです。 ・第1号被保険者(20歳以上60歳未満の農業者、自営業者、学生、無職の人など):1405万人 ・第2号被保険者(会社員・公務員など):4618万人 ・第3号被保険者(第2号被保険者に扶養され、年収130万円未満の20歳以上60歳未満の配偶者):721万人 ※令和4年度の数値。 最も多いのは第2号被保険者であり、次に第1号被保険者、第3号被保険者の順でした。
2024年度の年金額は2.7%増額。年金は毎年度改定される
年金について確認してきましたが、もう一つ知っておきたいのが、年金額は毎年度改定されることです。 厚生労働省が公表した2024年度の年金額例を見てみましょう。 ●2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金):月額(前年度比) ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円)昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円) ・厚生年金※:23万483円(+6001円) ※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。 上記のように2024年度、また2023年度も物価高により増額となりました。 ただし、注意したいのが物価ほどは増額されていないことです。これはマクロ経済スライドによる調整が入ったためであり、今後現役世代の方が年金を受給する頃には、今よりも下がる可能性はあるでしょう。
現役時代からねんきん定期便などを確認し、老後資金対策を
今回は平均額を確認してきましたが、加入状況により個人差が大きいのが年金です。 ご自身については毎年誕生月に送られてくるねんきん定期便や、ねんきんネットで確認するのも便利です。 ねんきんネットでは年金見込額の試算もできるので、活用されるといいでしょう。 また、自身の年金受給予定額を早くから確認することで、老後資金対策も早くからおこないやすくなります。 たとえば30歳、35歳、40歳、45歳…など節目の年にはじっくりとねんきんネットやねんきん定期便をみて、公的年金について確認し働き方を考えたり、また公的年金以外の老後資金対策についても考えられるとよいでしょう。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」 ・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」 ・日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」 ・厚生労働省・日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」 ・厚生労働省「令和5年 <2023> 人口動態統計月報年計(概数)の概況」
宮野 茉莉子