【UFC】キック時代にシェフチェンコを破ったワン・ツォンが、オクタゴンデビュー戦で62秒 KO発進!「UFCでもシェフチェンコを倒せる」
2024年8月24日(日本時間25日)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Cannonier vs. Borralho』(U-NEXT)が開催され、第1試合の女子フライ級で『ROAD TO UFC』出身のワン・ツォン(中国)が、鮮烈一撃KOでオクタゴンデビューを果たした。 【写真】ショートカットのワン・ツォン。計量時にはこんなコスプレで驚かせた ワン・ツォンは、20213年散打世界選手権60kg級金メダリストで、アマチュアボクシングでも2019年世界選手権で銀メダルを獲得。キックボクシングでは2018年クンルンファイト2018女子トーナメントで優勝。2015年にはキックルールながら、ヴァレンティーナ・シェフチェンコに判定勝ちしたこともある。 2022年7月にMMAに転向し、2連勝で2023年10月の『UAE Warriors 45』で後のEternal MMAフライ級コンテンダーのアメナ・ハダヤに判定勝ち。2024年1月には元UFCファイターのウー・ヤナンにも判定勝利。2024年5月の『ROAD TO UFC』ワンマッチでは、ペルーのパウラ・ルナと対戦し、ギロチンチョークで一本勝ちしてUFCと契約している。MMA5勝0敗の32歳。 対するブラジルのレオナルドは、11歳から14歳まで習ったカンフー黒帯がバックボーンの24歳。柔術は紫帯。ドラゴンボールの衣装で知られ、LFA、Invicta FC、Bellatorで勝利し、2020年のコンテンダーシリーズで当時無敗のチェルシー・ハケットに2R KO勝ちでUFCとの契約を獲得した。MMA9勝5敗でUFC1勝3敗だが、オクタゴンでの黒星は、2位マノン・フィオロ、8位のナタリア・シウバという強豪敗れ、メリッサ・ガト戦では手首を負傷して敗れている。 ▼女子フライ級 5分3R ワン・ツォン(中国)6勝0敗(UFC1勝0敗)125lbs/56.70kg [1R 1分02秒 KO] ビクトリア・レオナルド(米国)9勝6敗(UFC1勝3敗)25lbs/56.70kg 1R、ともにオーソドックス構え。スイッチしながらレオナルドが右ジャブで圧力を掛けてオーソに。そこにワン・ツォンは右ローを当てる。さらに左ジャブ。左前蹴りで間合いを作る。 レオナルドの入りに右を突き、左右は右にステップして触らせない。 ワン・ツォンは右の前蹴りから歩いて左を突いて前に。左ローを当てて。頭を下げて入ってくるレオナルドの額を左前手で制する。 右前蹴りでスイッチ。レオナルドの右関節蹴りをさばき、オーソからワンツーをガード上に突き、今度は右ジャブから鋭い左フック。 右ローで散らせて当てるワン・ツォン。右ハイを見せておいて、右ボディストレートのフェイント。左インロー。長い左ジャブに、レオナルドは後退。さらに左前蹴りで前に出ると、左ジャブを当ててすぐの右ストレート! このワンツーにレオナルドはゆっくり崩れてダウン! すぐにレフェリーが間に入り、ワン・ツォンはパウンドに行く素振りも見せなかった。 なかなか起き上がれないレオナルド。女子ストロー級では稀有なKO劇に解説は『ロード・トゥ・シェフチェンコの第一歩をいい形で踏み出した』と語った。 ワン・ツォンは試合後、「プレリムではなくメインカードで戦いたい。次のマカオ大会(11月23日)で。ケイシー・オニール(15位)、私とやろう。UFCでもシェフチェンコを倒せると思う」と笑顔でアピールした。