アデバヨが語る“ヒートのキャプテン”としての自覚「すべてのことを向上できるように努力している」<DUNKSHOOT>
昨季までのNBAキャリア7シーズンでは、計104本の3ポイントを放って成功23本、成功率22.1%と、アデバヨは決して外角のシュート力を期待されているわけではない。 1試合平均1.0本以上を試投したシーズンは皆無で、最高でも昨季の42本(成功15本)だ。それでも、今季はパリ五輪の実績を踏まえ、1シーズン100本を放つこともエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は「信頼してくれている」とアデバヨは言う。 事実、ヒートの守護神は新シーズンに向けてパリ五輪終了後も3ポイントの練習を重ねてきた。だがアデバヨの夏の取り組みはそれだけではない。 「僕は常にすべてのことを向上できるように努力しているんだ。具体的にひとつのことじゃなくね。確かに、みんなが3ポイントについて指摘してくる。でも僕にとってはプレーメークや試合の展開を読む力をつけることが、フロアで(ヘッドコーチに次ぐ)2番目のコーチになるために必要なことなんだ。そうなれたら、(スポールストラHCの)声が届かない時でも試合を通じて自分たちの目的を理解し、(コート上の選手たちだけで)コミュニケーションを取ることができるんだ」 ジミー・バトラーやテリー・ロジアー、タイラー・ヒーロー、ハイメ・ハケスJr.といった個性的な選手が一丸となり、最後まで粘り強く戦うことが信条のヒート。そのなかで、アデバヨはコーチ陣の考えを率先して理解し、チームメイトたちへ落とし込み、コート上の指揮官となって勝利へ導く。その存在が年々大きくなっていることは間違いない。 文●秋山裕之(フリーライター)
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