NAPSがイタリアン電動バイク「エネルジカ」を販売。4モデルをラインナップ
パワーユニットの強力さだけではないエネルジカの魅力
2024年9月5日、オートバイ用品店「NAPS」を展開するナップスは、「エネルジカ(Energica Motor Company)」が開発・製造する電動バイクを同月14日から発売すると発表した。イタリア・エミリア=ロマーニャを本拠にするエネルジカは電動スポーツバイクのメーカーで、現在エクスペリア(EXPERIA)、エヴァリベレ(Eva Ribelle)、エゴ+(Ego+)、エッセエッセ9+(EsseEsse9+)の4モデルをラインナップする。 【写真】エネルジカの電動バイクをもっと見る 関東地方を中心に日本各地でオートバイ用品の量販店を展開するナップスは近年、部品販売だけでなく人気絶版モデルの中古車販売、高付加価値の部品開発、そして海外ブランドの電動アシスト自転車や電動バイク、特定小型原付を販売するなどさまざまな事業を展開している。 今回発表された「エネルジカ」の発売もそのひとつで、取扱店舗を神奈川県川崎市にあるナップス モトテラス 東名川崎に限定して2024年9月14日から展示、販売されることになる。 エネルジカが本拠を置くイタリア・エミリア=ロマーニャ州モデナはフェラーリやマセラティといったスーパーカーブランドにゆかりがあり、自動車工場が点在するためイタリアンモーターバレーとも呼ばれる地域。そんな環境で生まれたエネルジカもまた、ハイスペックな電動スポーツバイクを生み出すことを目標にしている。 日本でこそブランドの知名度はまだ高くないが、世界最高峰のバイクレースMotoGPと併催される電動バイククラス「MotoE」のワンメイク競技車両として、2019年~2022年シーズンに供給した実績を持ち、そうした高性能モデルの開発技術力を市販車に投入している。2024年の東京モーターサイクルショーにも出展されていたので知っている人もいるだろう。 現在のラインナップは4つあり、フルカウルのスーパースポーツ「Ego+」とそのネイキッド版ともいえるストリートファイター系の「Eva Ribelle」、このふたつはより高出力なパワートレーンを採用した高性能モデル。一方、アドベンンチャーバイクの「EXPERIA」とネイキッドの「EsseEsse9+」は比較的スタンダードなモデルといえる。「比較的」とはあくまで高性能モデルと比べての話だ。 そもそもEgo+とEva Ribelleは169ps/222Nmを発生する新開発のEMCEモーター&インバーターを搭載。大容量バッテリーを搭載する電動バイクは車両重量も重くなるのが一般的で、この2モデルも例に漏れず、エンジンを搭載したリッタースーパースポーツより60kgほど重い260kgとなっている。それでも0→96km/h加速は2.6秒、最高速は240km/hに制限されるというまさにスーパースポーツモデルらしいスペックを誇る。 この高性能モデルと比較してしまえば、EsseEsse9+とEXPERIAはスタンダードモデルとなるが、それでもEsseEsse9+は107ps/207Nm、EXPERIAは100ps/115Nmと十分すぎるパワースペックを持つ。 いずれの4モデルも共通することは一充電走行距離が長いということだ。クルマと違ってバッテリー搭載スペースが限られる電動バイクは走行可能距離も短くなりがちだが、エネルジカは21.5~22.5kWhの大容量バッテリーを搭載して複合モードで約257km(市街地:約420km/郊外:約209km)を実現している。急速充電の、しかもCHAdeMO方式に対応しているので高速道路を移動中に充電残量が減っても、SA/PAで充電できる航続能力を持ち合わせている。ちなみに、運転するには大型二輪免許(AT限定以上)が必要となる。 【エネルジカ ラインナップ】 EsseEsse9+:495万円 Experia:522万円 Eva Ribelle:539万円 Ego+:571万円 【主要諸元 エネルジカ Ego+】(海外仕様) ・全長×全幅×全高:2139×867×1166mm ・ホイールベース:1466mm ・シート高:810mm ・車両重量:260kg ・最高出力:126kW(169ps) ・最大トルク:222Nm ・バッテリー総電力量:21.5kWh ・航続距離:複合257km/市街地420km/郊外209km ・タイヤサイズ:前120/70ZR17・後180/55ZR17 ・前ブレーキ:ブレンボ製4ピストンキャリパー/330mmダブルディスク ・後ブレーキ:ブレンボ製2ピストンキャリパー/240mmシングルディスク