犬飼貴丈の人生最大の転機は小6の時の引っ越し「全てがポジティブな方向に変わってくれました」
この秋スタートのラブコメディ作品、ドラマ『初めましてこんにちは 離婚してください』に主演する犬飼貴丈さん。「JUNONボーイ」出身で、『仮面ライダービルド』でブレイクした犬飼さんは、ここ数年、個性的で曲者な役が続いている。いわゆる「イケメン俳優」の枠に収まらず、役柄を広げた「THE CHANGE」のきっかけは裸でぶつかったあの作品だった。【第3回/全3回】 ■【画像】犬飼貴丈が自ら人生最大の転機を語る「THE CHANGE」オリジナル動画 仕事面ではなく、人生全体として自分の「THE CHANGE」になったポイントはありますか?とうかがうと、悩むことなくスッと話し出してくれた。 「僕、もともと千葉県に住んでいたんですけど、小6の時、母親の実家がある徳島県に引っ越しをしたんです。そこからめちゃくちゃ楽しくて、考え方も生き方も、もちろん遊ぶ場所も全てが変わったんですよね。僕は本当に田舎が合ってたんだなって、今思い返しても感じるぐらい、全てがポジティブな方向に変わってくれました。間違いなく、僕の一番の転機は徳島に引っ越したことですね」 今の犬飼さんを作った原点は徳島にあると言い切る。 「人間関係も徳島のほうが合ってたんだと思います。自分の生き方、人との関係性、すべてそこに原点がありますね。あと、徳島、給食もうまいんですよ(笑)。地産地消って言ってその土地で採れた野菜を使う給食だったんですけど、思い出してもめちゃくちゃうまかったなー」
「ほぼ全裸」でのポスタービジュアルが話題に
徳島でイキイキと暮らす少年が俳優デビューをしたのは2014年。2017年、『仮面ライダービルド』の主演に抜擢されるまで、どんな将来像を描いていたのだろうか。 「俳優デビューといっても、まだまだ何もできない時期だったので、将来像は“とりあえずいろんな作品にメインで出られるようになりたい”みたいな漠然とした思いでした。その中で『仮面ライダー』が決まったので、自分の中でようやくスタートラインに立てたなという感覚が大きかったですね。そこからはいろいろなドラマで、いろいろな役を演じられればと思ってはいたんですけど、『ぐらんぶる』で全ていい意味で崩れたという感じでした(笑)」 「ほぼ全裸」でのポスタービジュアルも話題になった映画『ぐらんぶる』はコメディ作品。これをきっかけに役柄が広がっていったという。その後、戸惑いはあったのだろうか。 「もちろんありましたけど、むしろ、立ち止まってる暇なんてないのでいただいた作品、目の前のことを全力でやってきた結果いつの間にか30歳になってた、みたいな感覚ですね」 『仮面ライダー』出身の俳優さんの中にはその役柄のイメージが大きすぎて、そこに寄ったり、逆にそこから極端に離れようとしたりということがあるが、犬飼さんの場合はフラットな姿勢で、作品と向き合っていったようだ。 「とくに過去のイメージを気にすることはなかったです。『仮面ライダービルド』は自分にとって大事な作品としてあるのは間違いないんですけど、でも、過去の作品を引きずらないというのは自分の中でのテーマでもあるかもしれないです。もちろん忘れているわけでもなく、写真のアルバムと同じで、大切に思ってるけど、別に毎日アルバムを開くわけでもない、という感覚ですね」 その後の作品で様々な人と共演。この人との出会いが大きかった。インパクトを受けたという方は?とうかがうと、一瞬考えながら、比較的最近共演した年下の俳優の名を挙げてくれた。 「今年の共演で言うと中川大志くんですね。俳優目線と、制作サイドの目線と両方を持っていて、なおかつほぼセリフもミスらないんです。言葉に説得力があるし、アクションも1回振りをを見ただけで覚えてしまう。もう天性な人なんだな、って思わされる衝撃的な出会いでした」