ラルフローレンが中国で好調な理由…高級品市場の減速に逆行(海外)
アメリカらしさを保ちつつ、中国に特化したアプローチ
ラルフローレンは中国でもそのアメリカらしさ前面に打ち出しているが、消費者へのアプローチ方法を再構築しており、ロールによるとそれが成功の鍵なのだという。 「ラルフローレンは、Tmall(天猫)やJD.com(京東商城)といった主要なeコマースサイトや、WeChatなどのソーシャルメディアプラットフォームで強力なオンラインプレゼンスを確立している。この『オムニチャネル戦略』により、ブランドは広範なオーディエンスにリーチし、実店舗以外の複数の接点を通じて消費者と関わることができる」 ラルフローレンは特に中国のZ世代との結びつきが強固になってきており、デジタルプラットフォームやポップアップストア、限定コレクションの販売などを通じて、彼らが高級品を購入する割合が増加しているという。 ラルフローレンは実店舗を活用し、少ないコストでより多くを成し遂げることで成功を収めてきた。 新型コロナウイルスのパンデミックが収束すると、高級品のブームが到来し、高級ブランドは中国各地でこぞって新規の大型店舗を展開してきたが、今では空になった店舗もある。北京、上海、成都といった中国の主要6都市だけをターゲットとしたラルフローレンとは対照的だ。 上海の広告・ソーシャルメディア企業Wai Socialの創業者であるオリビア・プロトニック(Olivia Plotnick)が以前Business Insiderに語ったところによると、中国の若い世代にとって持続可能性はラグジュアリーを再定義する要素のひとつであり、ラルフローレンがそれに注力していることも有利に働いているという。
Maria Noyen