初代MVP 史上最多タイ3度ノーノー 背番号「14」はプロ野球初の永久欠番…巨人のレジェンド
創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第44回は沢村栄治。 * * * 伝説の大投手・沢村栄治の登場だ。 1917年2月1日、三重県生まれ。1934年11月、日米野球が開催され、京都商を中退して参加した。11月20日、静岡・草薙球場での試合に先発し、ルー・ゲーリッグに本塁打を浴び0―1で敗戦投手となるが、打者の手元でホップしたとされる快速球を武器に、ベーブ・ルースもいる全米打線を相手に8回9三振の好投で一躍、名をはせた。 同年12月に結成された大日本東京野球倶楽部(現巨人)に入団した。36年秋、プロ野球史上初のノーヒットノーランをマークするなど初優勝に貢献。37年春は投手5冠王に輝き、初代MVPに選ばれた。 黎明期のエースとして活躍したが、38年に軍隊に入り、40年に復帰。7月には史上最多タイ、3度目のノーヒットノーランを達成する。 しかし41年、44年と召集され同年12月に27歳で戦死。戦争が終わった47年、巨人は功績をたたえ背番号「14」をプロ野球史上初の永久欠番に指定した。 また同年、「沢村賞」が設定され、プロ野球のその年のNO1投手に贈られるなど、その名を今に残している。59年、殿堂入りしている。
報知新聞社