「頭のいい人だけが来るわけではない」発言の上越市長、工場に謝罪
新潟県上越市の中川幹太市長(49)が市議会で、市内に工場のある企業名を挙げた上で「企業誘致で頭のいい人だけが来るわけではない」などと発言した問題で、中川市長は21日、この工場を訪れ、謝罪した。 18日の本会議では、市議が市内に工場のある化学工業関連の企業(本社・東京)名を挙げ、企業誘致全般への決意を再質問でただした。市長は「工場では高校卒業程度のレベルの人が働いている。企業誘致で頭のいい人だけが来るわけではないことを前提にしなければならない」と答弁した。議場からは批判の声が上がり、市長は発言を撤回。「不適切な発言をおわびする」と陳謝した。 21日の工場への謝罪後、市長は「会社に対し多大な迷惑をおかけし、従業員の皆様のお気持ちを傷つけたことを誠心誠意、謝罪いたしました」とのコメントを出した。市によると、市長が訪れて謝罪すると、工場側からは「謝罪については、会社として受け止めました」との返答があったという。 また同日、市議会は渡辺隆議長名で「二度とこのようなことが無いように厳重に抗議する」と市長に申し入れた。(北沢祐生)
朝日新聞社