高山涼深、みそぎの一戦に全力 「目の前の試合に集中している」
プロボクシングの日本スーパーフライ級タイトルマッチ(東京・後楽園ホール)の前日計量が11日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われた。3度目の防衛を目指す王者の高山涼深(すずみ、28)=ワタナベ=はリミットの52・1キロ、同級12位の青山功(35)=セレス=は51・9キロでパスした。 高山は仕切り直しとなった一戦の計量をパンツを脱いで全裸でクリアした。 「コンディションはばっちりですね。前回体調を崩してしまったので、今回は本当に体調面、食事面だったり、日常的にしっかりと気を付けて、前回みたいなことがないように意識していました」 当初は7月18日に行われる予定だったが、高山が7月13日に急性胃腸炎と診断され、中止となった。医師に2週間の安静加療を宣告され、約3週間後に再スタートした。「世界(初挑戦)を見てなくはないですけど、目の前の試合に集中している」とみそぎの一戦に全力を尽くす。 強打のサウスポーは「『やっぱ高山涼深は強いな。戻って来たな』って、周りからそう思ってもらえる試合にしようと思っています。内容は明日見てのお楽しみ。作戦もあるんで」とニヤリと笑った。 対するキャリア15年で初のタイトルマッチに挑む青山は「今はすごく落ち着いていますね。もうやることをやってきて、練習も限界ギリギリでやってこれた」と冷静だった。試合延期の知らせを聞いたときには「マジか」と驚いたというが、家族と地元の祭りに参加し、焼きそばなどをバカ食いして切り替えたという。3人の子供の父でもある試合巧者のベテランは「自分の持っているものを全て出して、高山チャンピオンに絶対勝ちます」と番狂わせを誓った。 興行は動画配信サービスのFODプレミアムで午後6時頃から独占生配信される。プロ戦績は高山が8戦8勝(7KO)、青山が27戦14勝(4KO)12敗1分け。(尾﨑陽介)