スガ シカオ、会社員時代に徹夜で資料を作り…上司から投げかけられた印象的な一言は?
母への感謝を伝える1曲
「感謝は言葉にして伝えるタイプか、曲にして伝えるタイプか?」とセレイナに質問されたスガは「曲にはあまりしないけど、(感謝の気持ちを込めた曲は)1曲だけあります」と答えた。 スガ:僕は現役ミュージシャンであるうちに、母親に1曲だけ感謝の気持ちを伝える曲を作ろうと思って作った曲があって。それを今日やろうかなと思います。僕の母親は今年で90歳になります。気持ちをつづろうと思って『ヤグルトさんの唄』という曲を作ったんですね。“ヤグルトさん”っていうのは今回発表する小説にも書いてあるんですけど、うちの母親のあだ名です。若い頃、ヤクルトとヨーグルトが頭のなかでごちゃ混ぜになってしまいまして、「ヤグルトを飲みなさい」っていつも言ってたから、みんなから「ヤグルトさん」と呼ばれるようになったんですけれど、そのヤグルトさんに捧ぐっていう曲です。 スガは10月30日(水)にニューアルバム『Acoustic Soul 2014-2024』をリリース。初回生産限定盤 に、スガと実母の半生をつづった自身初の自伝小説的エッセイ集『実録小説 ヤグルトさんの唄』が付属される。 セレイナ:『ストーリー』で心がファイヤーして、『ヤグルトさんの唄』で泣きそうになってしまいました。『ヤグルトさんの唄』はファンにとってはおなじみの曲なんですか? スガ:けっこう歌っていますけど、会場限定とかで出したCDだったので、サブスクとかには入っていません。今度初めてちゃんとした形でリリースされますね。 セレイナ:『ヤグルトさんの唄』が母への感謝を伝える1曲なんですね。 スガ:面と向かって母親に感謝の曲って恥ずかしくて、会場限定とかのひっそりしたところでリリースしたんです。今回はソウルとかそういうアルバムにしようかなと思って、この曲も3拍子のソウルっぽい感じだったので、ちゃんとアルバムに入れることにしました。 セレイナ:ヤグルトさんはスガさんにとってどんな存在ですか? スガ:今は弱っちゃってあれですが、若いときは本当にKY珍獣怪獣だったので、ヒドい目にばっかりあってるんですよ。それを「これだけヒドい目に遭いました」と小説にまとめて書いたんですけど、数え上げたらきりがないですよね。「エアコンを直すからお金をよこせ」と嘘をつかれて20万円をかすめ取られたりとかね。「あんたは帝王切開で生まれて、生きるか死ぬか大変だったの」とずっと嘘をつかれていていたんですけれど、東日本大震災のときに荷物が崩れて母子手帳が出てきたら「普通分娩」って書いてあったんです。「何のための嘘なの?」って。そういうのがたくさんあるんですよ。それを小説にまとめて憂さを晴らしました(笑)。