広告代理店で働きながらどうやって世界中を旅しているの?「リーマントラベラー」東松さんに聞いてみた
引き継ぎしあえる人間関係をつくる
「やりたいこと」のためには、ときには何日かの休暇をとる必要もあるでしょう。厚生労働省の最近の調査によると、日本人の平均有給消化率は6割弱。さまざまな理由から、有給が取りにくい現状が垣間見えます。 東松さんは、現状打破の1つの方法として、社内の人間関係の円滑化を挙げます。 たまに平日に休んでも、ちゃんと業務の引き継ぎをしておけば問題はないはずです。しかし、引き継ぎを頼みづらいという人は少なくないかもしれません。 それがうまくいくコツは、先にやってあげることです。率先してギブする精神で、たとえば、仕事をたくさん抱えて大変そうな同僚を見たら、「手伝おうか」と声をかけるのです。日頃から、そうしておけば、自分がちょっと助けてほしいときは頼みやすくなるし、休みもとりやすくなります。 お互いが気兼ねなく休めるためにも、仕事を引き継ぎしあえる関係の構築は、本当に重要です。そして、自分から率先して行動するのが大事ですね。 また、日本のビジネスパーソンは「根回し」を後ろ向きに考えがちですが、僕は根回し重視派です。それをしないで、会議などぶっつけ本番でのぞむと、ひっくり返されるリスクもあるからです。旅行のために、休みをとろうとする場合も、事前に上司や同僚と根回して、「土壇場で行けなくなった」とならないように留意しています。 注意したいのは、根回しのタイミング。相手も人間なので、機嫌が悪い時よりは、いい時の方が絶対に話を持ちかけやすいです。手が空いていそうなときや、仕事が一段落して一息ついているときなど、そのあたりはしっかりと相手の様子を見極めて、話しかけましょう。 ▼後編はこちら
鈴木拓也