【ドル円相場】共和党大統領なら「ドル安」、民主党大統領なら「ドル高」…米大統領選挙と金融市場の“経験則”(解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト)
ただ相場をみる上ではアノマリーよりも経済政策や金融政策を重視すべきで、円の動向も要注意
以上を踏まえ、民主党バイデン大統領のもと、ドル円の動きを振り返ってみると、1年目、2年目、3年目ともドル高であったため、1年目と3年目はドル高のアノマリー通りとなりましたが、2年目はドル安のアノマリー通りとはなりませんでした。なお、2020年12月末のドル円は1ドル=103円25銭水準でしたので、今年の年末がこれよりもドル高水準で着地すれば、任期4年通年では、確率の低いドル高ということになります。 このように、バイデン大統領のケースをみても、ドル円が必ずしもアノマリー通りに動くとは限らないことが分かります。基本的に、ドル円相場をみる上では、アノマリーよりも、米大統領による経済政策や通貨政策、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策を重視すべきであり、また、日本政府や日銀の政策決定による円の動向も、十分考慮しなければならないと考えます。 (2024年1月11日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【ドル円相場】共和党大統領なら「ドル安」、民主党大統領なら「ドル高」…米大統領選挙と金融市場の“経験則”(解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト)』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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