導入からほぼ半世紀、「指名打者制」を取り入れるリーグ、取り入れないリーグ
今やDH制を導入していないのは日本だけ
現時点で言えば、世界の主要な野球団体で、DH制を導入していないのは日本のセントラル・リーグと東京六大学、関西学生野球連盟、日本高野連の高校野球くらいになっている。 アマチュアでの国際大会も、ほとんどがDH制を敷いている。日頃DH制のない試合になれている日本の高校野球選手などは、違和感を抱きながら試合に出ることになる。 現場の指導者によればDH制の最大のメリットは「投手の負担が軽くなる」ことにあるという。 今の投手はプロ、アマ問わず投球練習、守備練習だけでなく、コンディションを維持するために打者とは異なる様々なトレーニングをする。打者が打席に立つリーグでは、そうした練習の合間に打撃やバントの練習をすることになる。 プロ野球の春季キャンプでは、ランチタイムなどに投手が打撃練習をすることがよくあるが、コーチは「本音を言えば、休ませるか、コンディショニングの時間をもっと取りたい」とのことだ。 指名打者については、今後も検討の余地があるといってよいだろう。