「宇宙と交信するための秘密基地だと思ってました」山上にそびえる謎の巨大な鉄塔 実はすごい施設だった【MRTニュース2024を振り返る】
送信所の所長を務める田本茂久さんに案内してもらった。 (渕記者)「下から大きな鉄塔が見えたがここは何の施設?」 (海上自衛隊中央システム通信隊えびの送信所・田本茂久所長)「こちらは海上自衛隊の送信所で潜水艦に対して情報を送信する場所」 (渕記者)「海上自衛隊の施設なんですね。宇宙と交信してるわけじゃないんですね…」 「宇宙とは交信してないですね…」 標高およそ720メートルの山中にある「海上自衛隊中央システム通信隊えびの送信所」。 東京ドーム55個分の敷地に8本の鉄塔がそびえたっている。 ■指令を潜水艦に送信 「えびの送信所」ができたのは今から30年余り前の1991年。 施設の建設には広大な敷地が必要だったため、えびの市の山中が選ばれたという。 ここでは「VLF」という超長波帯の電波を使って、海上自衛隊の神奈川県の部隊から来た指令を潜水艦に送信している。 国内で稼働している唯一の超長波通信施設で、日本一の大きさを誇るアンテナだという。 さっそく、鉄塔のもとに案内してもらった。 (海上自衛隊えびの送信所 田本茂久 所長)「こちらが下からも見えている鉄塔になります。鉄塔は8本あってそれぞれ高さが異なる。いまこちらで見えている鉄塔230メートルの鉄塔になっていて一番高いので270メートル一番低いので160メートルの高さになる」 鉄塔は、先端が標高1000メートルにそろうようそれぞれ長さが変えられていて、電波は、鉄塔につながるアンテナから発せられているという。 (渕記者)「電波はどのくらいとどくのか?」 (海上自衛隊えびの送信所 田本茂久 所長)「そこは具体的には答えられないが遠くまでとんでる」 ■自衛官ではなく民間が業務に 続いて案内してもらったのが、こちらの部屋。 職員が真剣なまなざしでモニターと向き合っている。 (海上自衛隊えびの送信所 田本茂久所長)「こちら送信局舎になります。必要な電波の形式などを選択して送信するような作業を行っている」 そして、ここは、自衛隊の施設としては極めて珍しいある特徴があるという・・・