侍ジャパン・大勢が守護神 井端監督が直接指名「大変なことを任されたなと…期待に応えたい」
クローザーは大勢!! 野球日本代表「侍ジャパン」が3日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」(11月9日開幕、東京ドームほか)に向けて、宮崎市の清武総合運動公園での事前合宿を行った。今季29セーブを挙げた大勢投手(25)=巨人=が、今合宿で初めてブルペンでの投球練習を実施。見守った井端弘和監督(49)は「何も心配していない。全幅の信頼を置いて送り出せる」と守護神に任命したことを明かした。 世界一の胴上げ投手になる。晴天に恵まれた宮崎で剛腕が動き出した。ブルペンで投球練習を行った大勢が、日本の守護神を託された思いを語った。 「大変なことを任されたなと。『井端監督から九回は頼むよ』と直接、言われたのは誇りに思って。誰もが任されるところではないと思うので、その期待に応えたい」 侍ジャパンが合宿地に集合した10月28日。井端監督から直接、大役を託されたことを明かした。4年ぶりのリーグ優勝を飾った巨人の守護神として、セ界の強打者を圧倒してきた右腕が、世界の強打者の前に立ちはだかる。 この日は、10月20日のDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで登板して以来となるブルペン入り。捕手の坂倉(広島)を相手に直球、フォークボールなど16球を投じた。「(状態は)あんまりよくなかった。(直球の)回転数がまだまだ」と自己評価は低かったが、投球を見守った首脳陣の評価は揺るがなかった。 井端監督は「何も心配していない。全幅の信頼を置いて送り出せる」とメディアの前で初めて〝最後のとりで〟に指名したことを披露。吉見投手コーチも「顔つきも元気だし、実戦が入ってきたらまた変わると思う」と呼応した。 昨年のWBCも経験している百戦錬磨の右腕だが、実戦間隔の空いた中での調整の難しさを感じており「不安だらけですよ」と胸中を吐露。それでもポジティブ思考で物おじしない性格の剛腕は「そういうものも、日本代表のユニホームを着られているからこそ味わえるもの。意気に感じながら、自分の力で乗り越えていきたい」と前を向いた。 4日に実戦形式の打撃練習に登板する見込み。1次リーグ初戦となる13日のオーストラリア戦(バンテリンドーム)に向けて状態を仕上げていく。背番号15「TAISEI」。その名を世界にとどろかす準備が始まった。(樋口航)