名古屋のハンバーガーショップのイベントで「オリジナルアートグッズ」づくり話題に
車に印刷する人がいたのにはビックリ
肝心のシルクスクリーン印刷を担当するのは、シルクスクリーンの印刷職人であると同時に、テキスタイルデザイナーとして名古屋を拠点に活躍中のデグチショウさん。2013年からテキスタイルファッションブランド“UTUSU”を立ち上げ、デグチさんデザインのエキセントリックな図案も注目を集めている。 当イベントは、タイトルに“OKAWARI”と付くように実は二度目。前回は昨年12月に行われ、期間中には実際に客自らがシルクスクリーン印刷を体験できるワークショップを実施した。 「インクジェット印刷にはない“強さ”を感じてもらいたくて。“えっ、これに印刷しちゃうの!?”というモノを持ち込む人も多くて新鮮でした」とデグチさん。布バッグやトレーナーパーカに始まり、手ぬぐい、水筒、ギターケース、小学校の椅子、i-phoneケースなど、ユニークなオーダーの数々に驚かされた。「とはいえ本来はシルクスクリーン印刷は、曲面には適さないんですけどね…」と苦笑する。 「あくまでも自己責任でお願いします。でも車に印刷する人がいたのにはビックリしたよね」と丹羽さん。ボンネットに印刷されたストマックエイクのイラストが、しっかりと存在感を放っている様子に、あらためて作品の強烈なポピュラリティを実感したという。
お客さん同士が刺激し合い新しいアイデア生まれれば
好評につきOKAWARIイベントをアンコール開催!かという流れかと思いきや、「実は二度目のOKAWARIイベントは、一度目を開催する前からすでに決まっていました」 あくまでも自由な発想で、自分だけのグッズを作ってほしい。だから最初から具体的な完成例を見せるのは、わずかにとどめたい。自然に盛り上がっていってくれれば一番いい。自分だけのアートグッズが完成すれば、そりゃあSNSやブログにアップしたくなるのが現代人の心情というもの。 拡散されていく中で、見た人が「へえ!おもしろいもの作ったね。だったら自分はこうしよう!」とお客さん同士が刺激し合って、新しいアイデア、ユニークなマイアートグッズがどんどん生まれていけば大成功。みんなを巻き込んでイベントを作り上げていった先の、OKAWARIができるはず! 実際、OKAWARIイベントの告知ポスターには、客から生まれたユニークなマイアートグッズがあれこれと。なるほど、丹羽さんの目論見は正しかったようだ。さらに、ストマックエイクを選んで依頼したのにも、作風の強さ以外に、大きな狙いがあった。 「このシルクスクリーンイベントは、ぜひ店の恒例にしていきたい。回を重ねるごとにアーティストが増えていけば、選べるイラストも組み合わせも広がって、どんどん面白く、オリジナルなものが作れるはず。次のアーティストに依頼するとき、“ストマックエイク”もやってくれました!って言えば、たいがい断れないんじゃないかと思うんです」