大学の入試・広報担当者の本音座談会【前編】 「子どもの自己推薦書を添削して」と親から相談
スコアに満たないのに出願
――受験テクニックを磨くだけではダメだということですね。出願に関してはいかがですか。 A大学:総合型選抜では、英語検定などのスコアが出願要件になっているケースがありますが、原本と書いてあるのにコピーを提出してくるケースはよくありますね。 B大学:スコアの証明書を画像で送ってきたり、GTECでアセスメント版(高校で実施する、オフィシャルスコア証明書が出ない版)のスコアを提出してきたり。有効なスコアではないので、残念ながら出願不可です。 A大学:そもそも、指定しているスコアに満たないのに出願したり、締め切りを守らなかったりするケースもあります。募集要項には「郵便のみ」「窓口受け付け不可」と明記しているのに、大学に手持ちで提出に来る人や、受験料だけ振り込んで「書類は後でもなんとかなるでしょ」「お願いだから救済してよ」という人も……。気持ちはわかりますが、公平性が保てなくなりますから、ダメなものはダメ。そこは厳格にやっています。 C大学:受験生のことを考えるとかわいそうですが、ダメなものはダメですね。 A大学:調査書を開封して、そのまま提出してくるケースもありました。調査書を見たい気持ちがあるのでしょうが、それはダメです。改ざんの可能性がありますから、もちろん再提出してもらいます。高校の先生には怒られるでしょうけど。 B大学:結局、受験したいという割に、募集要項をよく読んでいないのかもしれないですね。
朝日新聞Thinkキャンパス