鵬学園、運動部多難 グラウンド、体育館今も使えず
地震で甚大な被害を受けた鵬学園高(七尾市)で、グラウンドや一部の体育館の復旧にめどが立っていない。校舎の修復や上下水道の仮設工事で授業に支障はないものの、練習場を奪われたサッカー部などは市外に練習拠点を移したまま。全国から支援や激励を受け、教員は能登に二つしかない私学存続へ結束を固めている。 鵬学園高は元日の地震で校舎の壁がひび割れし、体育館やグラウンドが液状化現象で陥没。テニスコートは段差ができ、損壊した男子寮の代わりに、自習スペースだった建物を改修して生徒が寝泊まりしている。 体育館も一部が使えない状況が続き、室内で活動する部活動が交代で使用。全国高校選手権に2度出場したサッカー部は練習場所だった和倉温泉運動公園多目的グラウンドが使えず、市外で練習を続けている。 同校の全校生徒のうち約3割は県外から通学するものの、震災の影響で新入生が約1割減少した。 17日は国際ロータリー第2610地区が七尾ロータリークラブを通じて同校に1千万円を寄付した。上坂経英理事長と上坂俊就校長は「修繕に大きな費用がかかるが、能登復興を支える人材を育てて恩返ししていく」と話した。