成田空港に到着した（左から）チャチャイ・トレーナー、チットパッタナ、ピアラット・マネジャー、ジミー・アシスタントトレーナー

　ボクシング7大世界戦＋那須川天心WBOアジアパシフィック王座決定戦（13・14日、東京・有明アリーナ）第2日のメインイベントでWBCバンタム級王者・中谷潤人（26）＝M・T＝に挑む同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ（30）＝タイ＝が8日、成田空港に来日した。約2カ月で130ラウンドのスパーリングを積み「十分準備してきた。おもしろい試合を見せる」と力を込めた。 　76勝（53KO）1敗という膨大な試合数を重ねており、唯一の敗戦は2018年にWBC同級暫定王座決定戦で井上拓真（現WBA同級王者、大橋）に判定で喫した。「私はリングで相手の出方を見て、それに対応していくのが得意。その点が中谷選手を上回ると思う」と、経験を生かした戦い方をしていく決意を示した。 　中谷は28戦全勝（21KO）の世界3階級制覇王者で、バンタム級に転じてから連続KO勝利。パウンド・フォー・パウンド（全階級最強ランキング）でも米リング誌で9位と、世界的に高い評価を得ている。チットパッタナを指導する元WBCフライ級王者チャチャイ・サーサクン・トレーナーは「中谷は非常に強い。今勝つ確率を言うのは難しい。練習を十分に積み、できることをすべてやって、あとはリングで試合状況に応じて対策していくしかない」と、挑む立場を強調した。

成田空港に到着したチットパッタナ

　だが、現役時代に名王者ユーリ・アルバチャコフに勝った名伯楽は「勝つイメージは私の頭の中にある。おもしろい試合になること、簡単には負けないことは保証する」とも口にした。長身サウスポーの中谷に似たパートナーともスパーリングを重ね、番狂わせでの王座奪取を狙う。13・14日はアマゾンのPRIME VIDEOが独占生配信する。