スイングが安定する! ZOZO注目プロに学ぶ、アマのための切り返しのコツ
手首の手術から巻き返し、PGAツアー昇格をつかむ
2024年の今年29歳になるグレイザーマンは日本のファンにはあまりなじみがない選手かもしれない。グレイザーマンは2017年にプロに転向し、2024年下部ツアーから昇格したばかりのルーキーだが、2年前には手首を負傷して手術を受けて引退を考えたこともあるという苦労人だ。 彼の両親は旧ソ連から10代の頃に米国へ逃れてきた難民で、大学時代に知り合ったという。グレイザーマン本人は米国生まれだが、英語とロシア語が話せるそうだ。 彼は10代の頃からジュニアの大会で優勝するなど活躍していたが、そのような実績を持つ数多くの才能が集まるのがプロの厳しい世界。挫折も経験しながらようやくつかんだPGAツアー1年目で2位が2回、プレーオフに進出してシード権を獲得したのはルーキーとして上出来な部類だろう。グレイザーマンは日本で開催されるZOZOチャンピオンシップに参戦予定なので注目してみてほしい。
コンパクトなトップに必要な3つのポイント
グレイザーマンのスイングの特徴はコンパクトなスイングだ。その一方で、飛距離は平均312ヤードとPGAツアーで10位の飛距離を誇る。 コンパクトなトップを作るときに重要なポイントが3つある。それは腕の使い方と切り返しのタイミング、そして下半身の使い方だ。 バックスイングで腕を振るとコンパクトなトップは作れないので、腕の運動量を減らして体と腕をシンクロさせる必要がある。 切り返しのタイミングが遅いとトップが大きくなる傾向があるので、バックスイングを開始したらできるだけ早く切り返し動作を行うといいだろう。そして、切り返しでは下半身をしっかり踏み込むことで、全身を使った力強いスイングで飛距離を伸ばすことができる。 コンパクトなスイングはどちらかといえば筋力があり、飛距離よりも方向性を重視したいゴルファーに向いている。自分の適性を見極めたうえで取り入れてほしい。
TEXT=吉田洋一郎