亀田興毅氏の「3150×LUSHBOMU」、メキシカン同士の世界戦決定 国内では異例「世界を目指す選手達の刺激」
健文トーレス、亀田京之介も出陣
ボクシング興行「3150×LUSHBOMU vol.3」(12月21日、ツインメッセ静岡)の会見が25日、大阪府内のTMKジムで行われた。「3150×LUSHBOMU」ファウンダー・亀田興毅から追加カードとして、TMKジム所属3選手の試合出場とカードが発表された。 【写真】「ボクシングをなめとる!」と史郎氏を激怒させたボクシング選手の姿 IBF世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦では、同級4位レネ・カリスト・ビビアーノ(メキシコ)が同じメキシコ出身のファイター、同級3位ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)と対戦する。この試合をプロモートする亀田興毅ファウンダーは「メキシカン同士の世界戦を日本で開催するのは異例だと思う。この試合を日本で開催することになったのは、カリストが(亀田)和毅のTMKプロモーション所属選手であることもありますが、自分達がスーパーフライ級で多くの有望選手を抱えているので、このスーパーフライ級の世界戦を『3150×LUSHBOMU』で開催したかったからです。世界を目指す選手達の刺激になってくれればと思います」と外国人同士の世界戦を日本で開催する意義を語った。 カリストは亀田和毅が所属するTMKプロモーションの所属選手で、メキシコ出身ながら日本での試合は3回目。貧しい家庭環境から地元を離れ、首都・メキシコシティのボクシングジムで掃除のアルバイトをしていたところ、和毅とトレーナーから見初められ、ボクシングを始めると才能が開花したというエピソードを持つ。 試合の意気込みを問われたカリストは「このような機会を作ってくれたプロモーターに、そして和毅とトレーナーには感謝している。幼い頃、自分はとても貧しい生活をしていた。そんな自分がチャンスをもらって、ここまで来られたことは非常に嬉しいし信じられないこと。世界戦を日本でできることも嬉しい。日本はとてもキレイな国で、何回でも来て試合がしたい。相手のウィリバルドは知っている選手だが、とても気持ちの強いファイターで良い選手。ウィリバルドに勝って、自分の夢を実現したい」と試合への意気込みを語った。 隣でカリストの話を聞いていた和毅は「レネ(カリスト)は自分がメキシコで練習していた当時、18歳くらいの時に、ジムの掃除のアルバイトをしていた少年だった。ボクシングの練習をさせてみたら、どんどん強くなっていったので、自分とトレーナーも同じだし、(カリストが)上に行くための手助けをするようになった。プロ入り後は今まで全勝(23戦全勝)だし、地域タイトルも獲得して、世界ランカーにも勝っている。(世界戦ができる)この位置まで来ているのは、まさに『シンデレラボーイ』。そして、レネは世界王者になる実力がある選手だと思う。ファイタースタイルだけではなく、フットワークも使えるし、オールマイティな選手。レネの試合に注目してください」と“弟分”のカリストをPRしていた。 同ジム所属の健文トーレス(TMK)はナッタポン・ジャンケーウ(タイ)と53.2キロ契約8回戦で対戦する。トーレスは8月24日の「3150×LUSHBOMU vol.1」で、当時の世界ランク1位の選手に判定勝ち。その前の試合でも世界ランキング1位の選手にKO勝ちしており、2戦連続で世界ランク1位選手に勝利中で、世界主要4団体のうち3団体で世界ランキング入りしている。 今回はタイの元地域王者の対戦になるが、試合についてトーレスは「この試合は勝ち方が問われる試合。『健文トーレスは強いな』と思われる試合をします。(37歳の)自分には時間がない。チャンスが来たら1発で物にしないといけない。そのために練習しています」と話し、TMKジムでの練習についても「和毅のプロフェッショナルな姿勢は凄い。今までボクシングで尊敬する選手はいなかったけど、和毅は初めて尊敬できると思った選手。とても良い影響を受けています。(TMKジムに移籍して)自分の練習の質も上がって、自分がどんどん強くなっているのが分かる」と現在の練習環境に感謝していた。 世界ランキング入りした亀田京之介(TMK)は、アンジェロ・ベルトラン(フィリピン)とフェザー級8回戦で対戦する。この試合について京之介は「本当は日本人選手と試合がしたかったけど、(自分より)上の選手は誰も(試合を)受けてくれなかった。自分は試合間隔も空けたくないし、今回のフィリピンの選手も良い選手だったので、試合を受けることにした。今回は序盤でKOします」と“KO宣言”が飛び出した。京之介についてのコメントを求められた和毅は「京之介にはもっと練習して欲しい。ジムで練習するのが楽しいと思えるようになれば、京之介はかなり強くなれる。パンチ力も才能も自分よりあるのは間違いない。もっと練習するしかない」と京之介の才能を評価すると共に、期待しているからこそ“辛口”エールを送った。
ENCOUNT編集部