田代万里生が語る、ミュージカル俳優 への「転機」恥ずかしいほど “ロマンチック”な次回作への思いも
「ヤバイ、開幕する!」と思って毎朝起きる
――音楽を聴くうえで何かこだわりはありますか? 僕は朝起きる時に、その時に稽古していたり、出演していたりする作品の曲をアラームにしているんです。今はまさに『モダン・ミリー』のオーバチュア(序曲)を聞いて起きています! 朝の8時とか、9時に目覚まし曲が流れるとめっちゃテンションが上がるんです。それと同時に「ヤバイ、開幕する!」と思って絶対起きる(笑)。ですから、目覚まし音楽は、出演作によってどんどん変わります。 ――自分のための時間には何をするのがお好きですか? 僕の自分時間の使い方には2種類あって、ひとつは一心不乱にピアノを弾くか、もうひとつは温泉やサウナで精神統一して、何もしない時間を作ることです。温泉やサウナだとスマホも持ち込まずに、音も情報も遮断できます。見てくれも気にせずにぼーっとしつつ、いつもなら考えもしないようなことを考えるのがすごく好きです。 ピアノは思いついた好きな曲をとにかくガンガンと弾きます。3分ですっきりする時もあれば、長い時は1時間ほど弾いていることがあります。静と動、それぞれ真逆の過ごし方ですが、僕にとってリフレッシュするのに最適な方法です。 田代万里生(たしろ・まりお) 1984年、長崎県生まれ。東京藝術大学 音楽学部 声楽科テノール専攻卒業。3歳からピアノ講師である母にピアノを習い、7歳からバイオリン、13歳からトランペットを始め、15歳からは、テノール歌手の父から本格的に声楽を学ぶ。13歳で、藤原歌劇団公演オペラ『マクベス』のフリーアンス王子役に抜擢される。大学在学中の2003年、東京室内歌劇場公演オペラ『欲望という名の電車』日本初演で、オペラデビュー。2009年ミュージカル『マルグリッド』のアルマン役でミュージカルデビュー。以来、多数の作品で活躍している。第39回菊田一夫演劇賞受賞。
山下シオン