住宅地にヒグマが出没した時、適切な猟銃発砲の手順は…釧路でハンターと警察署員・市職員が訓練
住宅地に出没したヒグマを駆除する訓練が15日、北海道釧路市で行われ、市職員や釧路署員、北海道猟友会釧路支部のハンターらがクマに向けて猟銃を発砲するまでの手順などを確認した。 【図】一目でわかる…クマに遭遇した場合の対処法
鳥獣保護法は住宅地の近くでの猟銃使用を禁じているが、駆除しか手段がない場合は警察官の命令で発砲できる。同市阿寒町仁々志別(ににしべつ)の廃校跡地で行われた訓練では、山を背にした場所にクマを追い詰め、警察官の発砲命令でハンターが模擬銃を発射。市職員は一部始終を動画で撮影し、発砲までの経緯を事後的に検証できるようにした。
ヒグマの駆除を巡っては、時間が経過してから道公安委員会が「危険な発砲だった」として砂川市のハンターの猟銃所持許可を取り消し、その処分の適法性が問われた訴訟も起きている(2審・札幌高裁でハンター側が逆転敗訴、最高裁に上告中)。
この日の動画撮影について、市阿寒町行政センターの佐々木和史センター長(55)は「ハンターには体を張って出動してもらっている。責任の所在を明確にして不安を払拭(ふっしょく)することも行政の仕事だ」と説明。同支部徹別(てしべつ)部会長の渡辺政英さん(70)も「違法な発砲にならないよう明確な指示を出してもらいながら、行政にはできるだけ協力したい」と話していた。