西野亮廣、コマ撮りの魅力語る「AIはCGを作れても、コマ撮りはできない」
「こまねこのかいがいりょこう」のトークショー付き上映会11月5日、東京・新宿バルト9で開催され、コマ撮り短編映画「ボトルジョージ」の原案・製作総指揮を務めた西野亮廣と、「こまねこのかいがいりょこう」のエグゼクティブプロデューサーの松本紀子が登壇した。 上映後、西野は「スタッフさんたちが作品を愛でている感じが伝わってくる」と称賛。特に印象的だったのは、作品に対する愛情の表現方法について。「(物販用の)グッズの絵を見ていると『この人は作品が好きじゃないな』と分かることがある」とした上で、本作には制作陣の愛情が溢れていると評価した。 「こまねこのかいがいりょこう」では、「はじめのいっぽ」「こまとラジボー」「ほんとうのともだち」という3つの旧作も同時上映される。松本プロデューサーによると、20年前に美術館で「はじめのいっぽ」の公開撮影が行われたという。これに対し西野は「20年経っても全く古くなっていない」と指摘。コマ撮りならではの普遍的な魅力に言及した。 自身もコマ撮りの短編映画「ボトルジョージ」を手掛けた西野は、その制作の経緯を「完全に巻き込み事故」と笑いながら振り返る。当初は、「ボトルジョージ」の堤大介監督と絵本を出すという話からスタートした企画だったが、監督の提案でコマ撮りに挑戦することに。「せっかく挑戦するならば、なるたけ面倒なことの方がいい」という考えから、より困難な道を選んだという。 西野はまた、コマ撮りは「AIで生成できないこと」が魅力だと語る。「AIはCGを作れても、コマ撮りはできない。制作過程自体に大きな価値がある」と強調し、エンタテインメントにおける「レストラン型とバーベキュー型」の比喩を用いて、観客を巻き込む手法としてのコマ撮りの可能性を示唆した。 トークショーの最後には、西野から「とても可愛らしく、素晴らしい作品」との熱い推薦の言葉が投げかけられた。「こまねこのかいがいりょこう」は公開中。