プライベートレンダーが銀行撤退した「空白地帯」へ、化石燃料取引拡大
あらゆるものに大きな影響
こうした状況は、信用リスクや気候変動など、あらゆるものに大きな影響を及ぼす。
気候変動の観点で言えば、リスクが非常に高い資産について、保有者が銀行と同様の開示義務を課されないことから、従来よりも追跡が難しくなっている。クレジットの観点から見れば、気候関連の規制強化が高炭素資産の評価に今後どう影響するのか不透明だ。
プライベートクレジットの投資家は、炭素排出量の多い顧客から遠ざかる銀行が増えると見込んでいる。
SAFは数年前、カナダのエネルギー企業を対象とする7億5000万カナダ・ドル(約840億円)規模のダイレクトレンディングファンドを立ち上げた。今では約20億カナダ・ドルをこのセクターに振り向けている。通常、2年から5年の満期で、2000万-2億5000万カナダ・ドル規模の融資コミットメントを実施している。
「われわれは参入し、提供する資金を増やしている」とダンフィールド氏はコメント。銀行がグループレンディングから抜けた場合、SAFが「加わり穴を埋める」ことができると述べた。
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原題:Banks Shying Away From Fossil Fuel Spur Private Credit Deals (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Natasha White