スーパーカーブーム時代のアイドル「512BBi」は4000万円! フェラーリ・クラシケを取得した新車のようなコンディションの1台でした
BBシリーズ人気は今が頂点? それともまだまだ?
出品車の512BBiは、2015年10月にフェラーリのクラシック部門、クラシケから正式な認定を受けたモデル。すなわち製造番号やフレームナンバー、エンジン、ミッションのナンバーなどはすべて新車時のそれとマッチングしている。クラシケからは通称「レッドブック」と呼ばれる認定書も発行されており、まずはその由緒正しき履歴がフェラーリによって証明されていることに安心できる。 1987年の7月8日に、スイス、ゾフィンゲンのスポルトガラージュ・ブルーノ・ヴァイスによって、ファースト・オーナーに納車されたこの512BBiは、正規のフェラーリ・ロッソ(ブラックのベストラインなし)のボディカラーに、ペレ・ネーラとストッファのインテリアを組み合わせた仕様。そのコンディションは年式を疑うほどに素晴らしいもので、さらにイエローのダストカバー付き専用レザー・ラゲッジセットやスペアホイール、工具ロール、書籍付きのフェラーリ・フォリオも付属している。 2024年2月にはクラシックカー、およびレースカーのワークショップであるトム・フィッシャーで、3382ユーロ(邦貨換算約54万5300円)をかけた最終的なメンテナンスも行っており、そのほかに行われた過去のメンテナンスの請求書も同様に閲覧可能となっているのは嬉しいところだ。 この512BBiが登場したミュンヘン・オークションの主催者、RMサザビーズは、このモデルに18万ユーロ~26万ユーロ(邦貨換算約2902万円~4192万円)という、比較的幅広い予想落札価格を提示したが、結果は25万2500ユーロ(邦貨換算約4071万円)という価格での落札となった。BBシリーズの人気はまだまだこれからと見るべきか、あるいは今が頂点と見るべきか、その判断はなかなか難しい。
山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)