Jr.のデビューの「内幕」、「詫び入れに来い」と憤るBBCの「嘘」…2人の元Jr.語る「あの頃のジャニーズ」
■BBCの取材の内実
――ジャニー氏の加害問題で、旧ジャニーズ事務所が崩壊してしまいました。石垣さんは先ほど、退所してすぐに事務所のライブに出たとおっしゃっていましたが、今後は石垣さんのような例がもっと増えていくと感じますか? 石垣 そうなっていってほしいし、辞めた人と現役の人が一緒になるとか、別の事務所の人たちとコラボするっていうのはファンの人にとっても熱いんじゃないですかね。 ――最初に英国公共放送のBBCがジャニー氏のことについて報じたのですが、その報道にはどう思われましたか? 高橋 僕、BBCのインタビュー受けてるんですよ。でも……僕が言ったことが、BBCの記者には伝わってなかった。 僕は、「性加害の話と、ジャニーさんの仕事の話は切り離して考えないといけないよね」って話したんです。ジャニーさんが性加害したっていうのは事実だとして、ただ、俺が「仕事でお世話になったジャニーさんのことを好きだよ」って言ってるのは、また別の話だということを記者には話したんです。 でも、BBCの番組では、僕がまだ洗脳されてるような感じ、グルーミングってなっていた。BBCの記者には、取材前から報じたい方向性が決まっていたと思います。それに合うように、僕が話したことを上手く編集された感じです。BBCの記者には「詫び入れに来い」って言ってるのに、いまだに来ないですね。 石垣 もちろん、性加害は絶対ダメなことだし、絶対に許せないことなんです。けど、ジャニーさんのそうじゃない部分、仕事に対する姿勢などをタレントたちは見てきていて、そこに対してはやっぱ、すごく感謝はありますからね。 ――ジャニーズ事務所はもうなくなってしまいましたが、そこでどんなことを鍛えられ、どんなことを学べましたか? 高橋 個人的にはジャニーさんにというより、ジャニーズ事務所にメンタルを鍛えられましたね。僕は、タキツバ(タッキー&翼)の東京ドームでいきなりデビューですよ。レッスンで踊っている曲が、実はタキツバのライブで踊る曲だったんですよ。数回のレッスンで、小学5年生がいきなり東京ドームに出されて……。 ――レッスンの最初で「東京ドームで踊る曲だから」とか言われないんですか? 高橋 言われないです。ただのレッスンだと思ってたんですよ。それが何回かやって、いきなり東京ドームです。タキツバのデビューコンサートがあるからって、突然言われるんです。さすがに5万5000人を前にした小学生は、えずきますって(笑)。 本番前はトイレに1人でこもっていましたね。ただ、ステージに駆け上った瞬間にはもうアドレナリンがドバドバ。「すげぇ……。めっちゃ気持ちいいぞ」って感じでしたね。 石垣 1回ステージに立つと、あの感覚を「また」ってなるよね。 高橋 ただ、とにもかくにも、精神的なところは鍛えられました。僕は思うんですが、いまは芸能界でも、すぐに、労働基準法がとか、パワハラが、とかになるじゃないですか。でも、そういうこと言うぐらいなら、“辞めればいい”って思うんですよ。1公演1万円以上するチケットを買って、みんなが見に来てくれているのに、ぬるいことは言ってられない。常にプロとしての結果を見せないといけないと思っていました。 石垣 少々のことでくじけてしまう人は、向いてないですよね。 高橋 あることないことでいっぱい叩かれますからね。誰とつき合っているとか。街歩いてるだけで「高橋竜でウケる」とか言われて。ウケねぇよって(笑)。 石垣 そんなこと、日常茶飯事ですからね。