軟式野球の社会人日本一をかけて福知山市のSECカーボンが出場!「ベテランと若手がかみ合ったプレーで頑張っていきたい」
軟式野球の社会人日本一を争う大会、天皇賜杯第79回全日本軟式野球大会に、京都府代表として2年連続で出場する福知山市のSECカーボン、仕事と野球を両立するチームの魅力に迫ります。 平日の正午過ぎ、普通のサラリーマンなら一息つきたいお昼休みですが、炭素メーカーのSECカーボンの京都工場で働く野球部の選手たちは、グラウンドで汗を流します。 チームを指揮して27年の糸井基博監督の姿もあります。 【声】SECカーボン 糸井基博監督 「うちの場合は、昼休みの時間とか夕方に、仕事が終わってから練習なので、普段でも2時間ぐらいしかできないとか、そういう状況でやっていますので、その分 選手のモチベーションは高いんじゃないですかね。 たぶん結構良い感じにはなっていると思いますけどね。 勝手な思いですけどね(笑)」 今年で創部50年をむかえたSECカーボン野球部は、軟式野球で最もレベルの高く、権威のある天皇賜杯全日本軟式野球大会に、これまで11回出場し、過去に2回、全国の頂点にも立ちました。 全国の舞台で実績十分のチームですが、全員が各職場でフルタイムで働いています。 1日の仕事が終わり、帰路につく社員に混ざって、野球部員はグラウンドを目指します。 「しんどいっすね」 そう本音を話すのは、チームのキャプテン、萠抜哲哉さんです。 4年前にSECカーボンに入社し、野球部に入部、去年からキャプテンを任されています。 地元・福知山市出身の萠抜さんは、綾部高校を卒業後、京都学園大学に進学、2年生の秋と4年生の春に京滋リーグ ベストナインに輝き、将来を嘱望され、社会人JR九州の野球部で、憧れのプロ野球選手を目指しました。 【声】SECカーボン 萠抜哲哉キャプテン 「自分の中で3年と決めてやっていました」 全力で野球に打ち込みましたが、夢には届かず・・・ 地元の友人の誘いで、SECカーボンへの就職を決めました。 【声】SECカーボン 萠抜哲哉キャプテン 「JR九州では、野球が仕事という感じだったので、しっかり仕事をメインでやったのが初めてだった。 そこへの不安は最初に一番ありました。 でも先輩がすごく優しいので、仕事でも集中できるし、野球も環境が整っているのですごくやりやすいです」 これまで第1線で野球に打ち込んできた萠抜選手は、SECカーボンに入って、忘れかけていた原点に帰ることができました。 【声】SECカーボン 萠抜哲哉キャプテン 「大学から社会人では楽しむという観点からいくと、ちょっと離れていた部分があったので、いまSECカーボンに入って野球を純粋に楽しむ。 そういう野球ができているので、すごく自分の中で野球って、やっぱり楽しいなというのが一番感じています」 現在チームの現役選手は18人、下は22歳から上は39歳まで幅広い年齢層の選手が、所属しています。 35歳、ピッチャーの山内一真さんは、10年前の日本一を経験、今では職場の大黒柱としても活躍しています。 【声】SECカーボン 山内一真選手 「部署の長をやらせてもらっています。 部下も33人ぐらいいるので、両立が大変ですね・・・ 野球を通じて、職場でまずは一人前になって、仕事第一という教えでやってきているので、野球をやっているからこそ、同年代で早くから社会人になっている人達よりかは、人間的にすごく成長させてもらえる場所かなと感じています」 多くの先輩たちが会社で積み上げてきた実績を、後輩も肌で感じています。 【声】SECカーボン 安永陸人選手 「(職場では)プライベートでも仲良くしてくださる人が多くて、野球でも応援に来ていただいたりとか、すごく応援してくれる人がいる職場なので、そこはすごくありがたいです。 天皇賜杯では何としてでも勝ちたいと思っていますし、個人的にも全国で自分がどこまで通用するかというのも試したいと思っています」 日本一をかけて挑む天皇賜杯、SECカーボンの戦いが始まります! 【声】SECカーボン 萠抜哲哉キャプテン 「日本一の経験がある先輩が心強いので、その力を借りるのはもちろんなんですけど、僕たちより下の年齢の選手が勢いをつけてやっていくことで、ベテランの選手としっかりかみ合った時が 一番強いと思うので、ベテランと若手がかみ合ったプレーが天皇賜杯で出せるように、頑張っていきたいと思っています」