飼い主をガン無視!?無表情でマイペースな「亀」に夢中!亀飼い4コマに「あるある」の声続出【作者に聞く】
無表情でマイペースな亀の独特な行動に魅せられている、亀が大好きなカメユ(@kameyu28)さん。ずっと見つめていたかと思うと目を閉じて寝てしまう、飼い主が目の前でダンスを披露してもあたたかいライトに夢中で一切見ないなど、亀の日常をリアルに描いた「カメ飼い4コマ漫画」をX(旧:Twitter)に投稿し、亀飼いさんや亀好きさんから「めちゃくちゃわかる」「ほんわかカメ愛が素敵」といった多くの共感を集めている。今回はカメユさんに亀を飼い始めたきっかけや、亀の魅力について聞いた。 【漫画】本編を読む ■亀への愛があふれる作品に「あるある」の大反響! 「私が小学生だったころ、なんとなく生き物を飼うことに憧れていましたが、親に『すぐ死ぬような生き物はダメ』と言われてしまい…。マンションの決まりもあって、なかなか許しがもらえませんでした」とカメユさん。そんななか、クラスメイトが亀を飼い始めたそうで、「『これだ!』と思いましたね(笑)。動機は不純でしたが、今では飼育18年目に突入し、好きで好きでしょうがなくなってしまいました」 カメユさんが「カメ飼い4コマ」シリーズを描き始めたきっかけは何だったのか。「別の創作活動で行き詰まっていたときに、ふと『こういうのなら気楽に描けるんだけどなぁ』と絵にしたのが『カメ飼い4コマ』シリーズの1本目なんです。なんとなく続けやすくて、そうしているうちに想像以上にたくさんの人が共感してくれて、おかげで今も描き続けることができています」 特にお気に入りの作品は、16本目の「水替えをしたばかりでうんこをされてしまう」だという。「亀など水生生物を飼っている人たちほぼ全員が経験したであろうネタで、当時はXのフォロワーが全くいない中で、そのわりに『あるある』の反響をたくさんいただいた4コマでした。漫画としても、あまりセリフを入れすぎずに、絵で見てわかるような表現ができたところが気に入っています」 反響の大きかった4コマは「亀のお気に入りの隠れ家が実は百均のゴミ箱だった」という作品で、亀を飼っている人たちからの”目から鱗”的な反応が印象的だったそうだ。「亀は年単位で飼っていると本当に大きくなるので、市販の亀用のシェルターや植木鉢を半分に割ったようなものだと窮屈になりがち、という背景があります。私自身も自作してみたり、シェルターなしにしたり、家にある皿や桶などを水に沈めたり…。いろいろ試したなかで、設置した瞬間に亀が使ってくれたのがゴミ箱でした」 この作品で、間接的に知らない誰かの亀さんにいい隠れ家を提供できたかもしれない、と思うと嬉しかったとも。 ■何を考えているかわからない亀とのすれ違い生活が面白い カメユさんが思う、カメ飼いだからこそわかるカメの魅力を聞いてみると、「正直、亀が何を考えているか私には全くわかりません(笑)。そもそも触れ合いを望まない生き物だと思うので、全然噛み合わなかったり、基本的にずっと無視されています」とのこと。 しかし、その噛み合わなさが面白いそうで、「4コマも基本的には飼い主と亀のすれ違いをテーマに描くことが多いです。何より本当に長生きなので、ゆっくりとしたペースで人生をともにいられることが魅力だと思います」 “亀はのろまな生き物”というイメージがあるが、「実は、亀はけっこう速いんです。そして、壁に少しでも足場があればスパイダーマンのように壁に張り付いて登ったりしますし、甲羅がつっかえるような隙間でも縦になって突き進むような生き物です。そうやって動き回るおかげで、よくひっくり返るのですが…」と、世間的なカメのイメージとギャップがあると話す。 「表情や声の表現があまりない分、動きでいつも飼い主を驚かせてくれますね。こういう意外な体験を、亀を飼ってない人に向けておもしろく発信できたらいいなと思っています」 ■カメ飼い4コマはすでに約60本!グッズやスタンプも準備中 「カメ飼い4コマ」シリーズのほかにも、エッセイ漫画や4コマ漫画、イラスト作品なども投稿するカメユさん。「とにかく投稿頻度を高く保てるように頑張っています。現在は週5前後を目指して、亀の写真や漫画・イラストの投稿をしています。SNSをメインに、新作の投稿や定期的にまとめも投稿しているので、XもしくはTikTokをフォローしていただけたら嬉しいです!」 「カメ飼い4コマ」に関してはすでに60本近く投稿されているので、ぜひチェックしてみてほしい。また、グッズやスタンプも準備中とのことなので、楽しみに待っておこう。 最後に、読者へのメッセージをお願いした。「亀の漫画という地味なコンテンツに、たくさんの反響をいただき本当にうれしい限りです。とにもかくにも、この漫画は亀の存在と、読んでくださっている読者さんありきのもの。ひとまず亀にはエビのおやつをあげ、読者さんにはより楽しんでもらえるような内容で、定期的な投稿を続けていくことで恩返しできればいいなと思っています」 取材・文=日高ケータ