家計消費、7月は3か月ぶり増も……「食費」は減 東大が授業料UP 免除の年収、600万円以下で十分?【#みんなのギモン】
■値上げの発表には大きな反発の声
加納解説委員 「今回の授業料の値上げには、大きな反発の声がありました。そもそも、親が裕福だからといっても、親が学費を払うとは限りません。大前提として、値上げによって学べる機会の喪失につながりかねないといった声が上がっています」 森アナウンサー 「後で授業料を払えるような制度は検討されていますが、学べることとお金を払うことを、制度でなんとかバックアップできないかも今後課題になってくるのかなと思います」
■運営費交付金の予算額は1%ずつ減
加納解説委員 「ではなぜ、値上げをするのか。国立大学を取り巻く財政難という問題があります。大学を運営するため、運営費交付金が国から出ています。大学にとって基盤となるお金です」 「この予算額の推移を見ていくと、だいたい1%ずつ減っています。2004年度は1兆2415億円でしたが、今年度は1兆784億円です」 「国は大学側に『法人なんだから経営を改善しなさい』『予算も年々減らしますよ』というルールを課しています。こうしたこともあり、財政的に追い込まれている大学があります」
■東京芸術大はピアノ売却で経費削減
加納解説委員 「去年2月には東京芸術大学が、学生の練習用のピアノ5台を24万円で売却しました。電気代の高騰で、維持費がかかるピアノを売ることで、経費を削減した形です。そして東京芸術大学は2019年に、授業料の値上げにも踏み切っています」 河出奈都美アナウンサー 「予算が下がっているグラフを見ると、どこの大学も涙ぐましい努力や切り詰めている部分があるのかなと思います」 加納解説委員 「そして、日本の大学の最高峰とも言われる東大が値上げに踏み切ったことで、他の国立大も追随して値上げするのでは、と不安視する声も強まっています」 鈴江アナウンサー 「値上げされたということで、進学を諦めたり、学ぶ機会をどうしようかと悩んだりする学生が増えないようにしてほしいです」 「そういった対策が求められる一方で、大学自体の競争力を高めることは、日本の競争力を高めることにもつながります。そこに必要なお金がしっかり集まる形も考えないといけないですね」 加納解説委員 「日本の国際力向上が求められる中、学びたいと思う人が学びたい場所で学問を修めることができる環境が何よりも大切です」 (2024年9月11日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)