マツダ、認証不正のマツダ2とロードスターRFを生産再開 ヤマハ発動機のYZF-R1も出荷再開済み
マツダは、認証不正を受けて生産を停止していた2車種について、「マツダ2」のガソリン車は7月18日から、「ロードスターRF」は22日から生産を順次、再開すると発表した。ヤマハ発動機も「YZF-R1」の出荷をすでに再開した。 マツダが発表した不正行為の該当車種一覧 マツダの場合、国土交通省が6月28日付で出荷停止指示を解除したことに伴い、2車種の出荷は今月1日から再開していた。その後、部品調達にめどが立ち、生産も再開する。 マツダ2の該当車は防府工場(山口県防府市)、ロードスターRFは本社工場(広島市南区)で生産しており、2車種を合わせた月間生産台数は約1700台。サプライヤーや販売店への補償については「個社ごとに影響を確認し、費用負担への対応を検討する」(広報部)としている。 ヤマハ発も8日にYZF-R1の出荷を再開した。同社は出荷停止中も生産は続けていた。R1は、2020年8月に発売。累計1400台余りを販売した。出荷停止の影響は限定的であることから補償の予定はないとしている。 マツダの2車種の認証不正では、エンジン制御ソフトを不正に書き換えていた。エンジン出力の試験で、吸気温度が実車の環境では起こらないレベルで上昇したため、点火時期補正機能が作動しないように同機能が停止するように書き換えて試験を実施していた。 また、生産終了した「アテンザ」「アクセラ」「アテンザ/マツダ6」の3車種で、前面衝突試験のエアバッグの展開で法規とは異なる方法を用いていた不正も判明。不正対象は、生産終了車が約10万台、現行2車種は約5万台で、合計約15万台となった。 ヤマハ発のYZFーR1は、規定と異なる条件で騒音の認証試験を実施していた。通常は、グラスウール製吸音材を使用した消音器(マフラー)を通常路上で使用する状態にするコンディショニング(試験準備調整)を行うが、コンディショニングの過程で熱によって試験器具が溶損する事態が生じたため、規定と異なる出力でコンディショニングを実施していた。過去に生産した「YZFーR3」と「TMAX」の2車種でも、申請書類に試験実施車種以外の車台番号を記載していた。