“本物の贅沢”はロールス・ロイスでしか味わえないかもしれない理由とは? 新型ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズⅡのゴージャスでスポーティな世界に浸る
一部改良を受けたロールス・ロイスの「ゴースト・シリーズⅡ」に、南フランスで『GQ JAPAN』のライフスタイルエディター、イナガキが乗った! スポーティに仕立てられた「ブラック・バッジ」のリポートを綴る。 【写真を見る】新型ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズⅡの全貌(26枚)
ノワール(暗黒)な世界観
進化したロールス・ロイスの新型ゴースト・シリーズⅡには、従来とモデルと同様にブラック・バッジが設定される。 ブラック・バッジは、よりオーナードライバー向けに仕立てられているのが特徴で、フロントに搭載する6.75リッターV型12気筒ガソリンツインターボエンジンは、標準モデルに対し最高出力は29ps、最大トルクは50Nm高められた。 エクステリアは、ロアグリルがブラック・バッジのオリジナルデザインとなる他、ボンネット前端に鎮座するスピリット・オブ・エクスタシーやパンテオン・グリルなどがブラッククローム仕上げとなって、精悍さを高める。標準モデルが“陽”でまとめられているとしたら、ブラック・バッジは“陰”だ。足まわりも、22インチ・7スポークの専用鍛造製ホイールを履くことで、スポーティさを際立たせる。 試乗会場となったワイナリー「シャトー・ラ・コスト」には、標準車と異なり、ロールス・ロイスで言うところのノワール(暗黒)な世界観でまとめられた、新型ゴースト・シリーズⅡのブラック・バッジが並ぶ。 シャトー・ラ・コストは、1682年に創業したワイナリーでプロバンス地方を代表する存在といってもいい。2002年にラ・コストの地に移り、2009年にはオーガニック認証をうけた。ビオディナミを推進する一方で、アートにも力をいれている。ワインセラーをジャン・ヌーヴェルが手掛け、レンゾ・ピアノがアートの展示場を設計。さらに安藤忠雄のアートセンターや、フランク・ゲーリーによる音楽シアターなど、建築から現代アートまで錚々たる面子が揃う。 今回、筆者は、シャトー内にある「ヴィラ・ラ・コスト」に宿泊。プール付きのバルコニーからは、ブドウ畑が見渡せた。早朝、朝靄の中、ブドウ畑内の道を新型ゴースト・シリーズⅡのブラック・バッジが静々と走る姿は、厳かだ。