中国の「一帯一路」構想はもはやオワコンか…その「驚きの実態」が見えてきた
一帯一路は終わっていないと言えるワケ
なぜ「一帯一路は終わっていない」のか。その理由の第一は、実際に一帯一路を支持する国家が少なくない(多い)ことです。確かにイタリアは離脱を表明しましたが、それに続いて次から次へと「抜ける」状況には至っていません。むしろ中南米など新しく参画した国もあります。 もちろん、一帯一路に関する「一度結んだ協定・覚書を単に破棄していない・実際的な投資は未実施である」ということと「積極的に一帯一路に参画していたりプロジェクトを履行中」というスタンスには大きな隔たりがありますが、支持・参画国数からいえば、一帯一路は失敗している、とは言えない数になっており、2023年のフォーラムにも世界各地130カ国以上の参加が公式に発表されています。 つまり、一帯一路は、コンテンツとしての力は弱まっているかもしれないけれども、構造体(ストラクチャー)としては維持されている、ということです。 続く記事【台湾に「経済的圧力」をかけた中国の大誤算…! じつはまったくの「逆効果」だったかもしれない…】では台中の経済関係の実態について解説しています。
中川 コージ(管理学博士(経営学博士)・インド政府立IIMインド管理大学ラクナウノイダ公共政策センターフェロー)