大谷翔平 「なおエ」から「なおド」へ変わる!? ドジャースがオープン戦で証明したチーム力 仮に大谷が活躍しなくても
ドジャースは開幕までのオープン戦を終え、アリゾナ州でキャンプを張るチームで行われているカクタスリーグで首位となる13勝5敗をマーク。韓国での2勝を含めると15勝5敗で勝率・750と圧倒的な成績を残し、20日のパドレス戦を迎える。 ここでファンがネット上で指摘している言葉が「なおエ」と「なおド」の違いだ。エンゼルス時代は大谷が活躍してもチームが敗れるケースが多かったため、日本で報道される際に「なおエンゼルスは敗れた」という文言が最後に入るケースが多々あった。 一方、大谷が移籍したドジャースは11年で10回の地区優勝を果たしている常勝軍団。大谷だけでなく、打線はベッツ&フリーマンのMVPコンビに加え、正捕手のスミス、マリナーズから加入したテオスカー・ヘルナンデスなどタレントぞろい。さらに韓国代表戦の七回に右翼席へ放り込んだスーパーサブのテーラーなど戦力差は群を抜いている。 それだけに、大谷が活躍したゲームだけでなく、仮に無安打に終わったとしても「なおドジャースは勝利した」という文言が多く増えるのではとファンは予測。大谷は入団会見の際、心に残っている言葉として「オーナーの方も含めてこの10年間、ドジャースが経験してきたこの10年間を彼らは全く成功だと思っていないということはおっしゃられていたので、それだけ勝ちたいという意思がみんな強いんだなというのが心に残ったかなと」と明かしていた。 勝つことが、ワールドシリーズを制してチャンピオンリングを手にすることが大谷の目指す頂。「僕自身の優先順位は、契約形態から見てもわかるように一番上にあるので。野球選手としてあとどれくらいできるかわからないですし、勝つことがポイントとして一番大事なことかなと思います」と勝利への渇望を隠そうとはしなかった。 オープン戦では大谷ら主力が分散して出場する結果も多かったが、しっかりとチームは勝ちきった。ハードなメジャーのシーズンを考えれば、レギュラーだけでなくサブメンバーの存在も重要。大谷が契約破棄条項の一つに加えたと報じられているフリードマン編成本部長の育成方針は、マイナーでしっかりと経験を積ませ「メジャーの舞台は育成の舞台ではない」という形になっている。 エンゼルス時代はトラウトといったスタープレーヤーもいたが、故障者の穴埋めをルーキーが行うケースもあった。それに伴い、投打で大谷にかかる負担は大きかった。今オフ、ドジャースの課題は投手陣とされたが、スプリングトレーニングでの防御率はメッツに次ぐ2位の3・80。ロバーツ監督も韓国代表戦前に「ウチのピッチングスタッフには自信を持っている」と語っていた。 20日にソウルで迎える開幕シリーズで大谷は新天地での第一歩を記すことになる。強いチームでユニコーンがどんな化学反応を見せるか-。興味深いシーズンがいよいよ始まる。