【京成杯AH】アスコリピチェーノは斤量がカギに 「前走関屋記念の連対馬」ディオがデータ上優勢
似た境遇のグレナディアガーズは3着
サマーマイルシリーズ王者を目指す関屋記念2着ディオ、パラダイスSで古馬OPを勝ったオーキッドロマンスなど勢いある馬たちがそろった。アスコリピチェーノやコラソンビートの3歳牝馬との力関係はどれほどだろうか。 それにしても除外になったとはいえ新潟記念で始動したライトバックといい、今年の3歳牝馬は既存の考えに囚われないローテーションが目立つ。 アスコリピチェーノの前走NHKマイルCは【0-0-1-5】複勝率16.7%。21年グレナディアガーズが1番人気に推され3着に敗れた。これが最高着順だ。性別は違うが、2歳GⅠ馬、NHKマイルC惜敗とプロフィールがアスコリピチェーノに似ており気になる。グレナディアガーズは56kgだった。アスコリピチェーノは55kgだろうか。54kgではないような気もするが。 古馬勢は前走GⅢ【6-7-7-70】勝率6.7%、複勝率22.2%に注目する。レース内訳では中京記念【3-1-2-13】勝率15.8%、複勝率31.6%が目立つが、今年は小倉芝1800mで行われ、当てはめられそうにない。と思いきや、小倉芝1800mの中京記念は【2-0-0-4】勝率、複勝率33.3%で意外とつながる。ただし、勝った2頭は前走2、3着と好走しており、今年のカテドラル、セルバーグは推しづらい。 となると頼りないが、前走関屋記念【2-4-3-42】勝率3.9%、複勝率17.6%か。その着順別の内訳は、1、2着【2-1-0-4】、3~5着【0-2-2-12】、6着以下【0-1-1-26】。新潟外回りと中山では正反対のレース傾向になりやすく、適性を踏まえれば負けた馬の評価を上げたくなるが、実際は勢い重視。掲示板は確保しておきたいところだ。 勝てばシリーズ制覇がかかるディオの意気込みはぜひとも買いたい。春には中山で東風Sを制しており、コース相性もいい。ちなみに関屋記念で逃げ先行の5~9番人気は【1-0-2-4】とデータも背中を押す。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。
勝木淳