春風亭一之輔 11月28日から独演会「春秋三夜2024秋」 落語の楽しさ広めたい
■次の10年に向け
若い頃はどちらかといえばチームプレーを苦手としてきた一之輔も、今では5人の弟子を持ち、今年創立100年の節目を迎えた落語協会の理事に就任。立場や環境は10年前とは大きく変わった。
「実は自分の中ではずっと同じで、平熱な感じですね。同じ温度でここまできている。ただ、無理をせずお客さんの期待に応えるというスタンスで、次の10年もいきたいですね」
とはいうものの、落語ファンを増やすことに定評がある一之輔。少なくともどんな青写真を胸に秘めているのだろう。
「僕はさほど愛嬌がある方でもない。ただ、基本的に出演依頼は断らない。後輩とやるとか、先輩との二人会とか、寄席に出るとかですね。寄席はショーウインドーみたいなものなんですよ。間口を広げることが大事。知らない人に聞いてもらう機会を大事にしていきたい」(高橋天地)
春風亭一之輔
しゅんぷうてい・いちのすけ 昭和53年、千葉県野田市生まれ。日大芸術学部卒。平成13年、春風亭一朝に入門して朝左久、二つ目昇進時に一之輔を名乗る。24年、真打ち。国立演芸場花形演芸大賞などを受賞。
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