「他社と見積額を調整」贈賄側が供述…阪神水道発注工事
神戸など兵庫県内5市でつくる「阪神水道企業団」(神戸市東灘区)の発注工事を巡る贈収賄事件で尼崎市の建設会社「金山組」役員の男(52)(贈賄容疑で逮捕)が調べに「(入札前の見積もり合わせで)他社と見積額を調整した」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材でわかった。県警は、自社が入札で有利になるよう他社に働きかけたとみている。 9月上旬に行われた尼崎浄水場内の舗装補修工事の入札に参加した5社のうち、金山組だけが入札下限額に当たる「最低制限価格」を上回る金額で落札し、残り4社は失格となった。
捜査関係者によると、この入札前に予定価格を決める参考として、金山組を含む3社で見積もり合わせが実施され、同企業団技術部浄水管理事務所の主査(46)(収賄容疑で逮捕)が同社の見積額を採用し、予定価格を決めたという。 役員の男は「金山組が他社と見積額を調整したことを主査も把握していた」という趣旨の供述をしているという。 県警は15日、両容疑者を送検した。