京都の乾物店「おだしのうね乃」が伝授!「かつおだしの取り方」&「だしがら活用レシピ」
おせちやお雑煮など、年末年始は正月料理などでだしを使う機会も多いのではないでしょうか。普段、かつお節からだしを取るのはハードルが高いと感じる方も、お正月に向けて一番だしをとってみませんか。 今回は創業120年以上の歴史を誇り、国内各地で調達した厳選素材を昔ながらの製法で加工している京都の乾物店「おだしのうね乃」の釆野佳子(うねのよしこ)さんに、正月料理に合わせたちょっと濃いめのかつおだし(一番だし)の取り方と、だしをとった後のかつお節の活用レシピを教えていただきました。
かつおだし(一番だし・合わせだし) 基本の取り方
〇調理時間:約20分 〇材料(目安) ・水、または昆布だし 1000ml(1リットル) ・花かつお 13~20g ※かつお節の種類によってお好みで調整を 〇準備するもの ・ボウル ・破れにくいクッキングペーパー、またはさらし布 ・(必要であれば)菜箸、網じゃくし ※手順4
1.鍋に水(または昆布だし)を準備し、沸騰直前まで温める
昆布だしを使用すると、かつお節と昆布の合わせだしになります。 ●POINT だしを取るときは「軟水」が適しています 日本国内の水道水は「軟水」ですが、地域によって硬度が異なります。ほかに比べて硬度が高い地域では、だしが出にくいことがあるので、その場合は一度沸かしたお湯を冷ましたものを使うのがおすすめです。ミネラルウォーターを使用する場合は、「硬水」を使わないように気を付けましょう。
2.沸騰直前になったら、鰹節を一気に入れ、すぐに火を止める
●POINT かつお節を煮込んだ方がだしがよく出る? 沸騰させたまま煮ると、かつお節から渋みが出る可能性があります。もし渋みが出てしまった場合は、煮物など、濃い味付けの料理に使用しましょう。
3.かつお節が水面に沈むまで1~2分待つ
●POINT かつお節を入れたら触らないこと! 沈むのを待つときにかつお節に触ると、だしが濁りやすくなります。濁りの原因は、かつお節から溶け出したたんぱく質が凝固するため。ただ、濁ってもだしの味に大きく影響はありません。
4.ボウルに破れにくいキッチンペーパーを敷き、鍋の中身を濾す
キッチンペーパーでかつお節を取り除けば、かつおの一番だしの完成です。 より手軽な方法として、火を止めて少し待った後、鍋の中を菜箸でかき混ぜるとかつお節が塊となって箸に絡まり、ほかの道具を用意しなくてもかつお節を簡単に引き上げることができます。