こどもまんなかの新拠点 児相、心理治療施設を集約(富山県)
富山県は11月19日、こどもまんなか社会実現に向けた新たな拠点の整備計画を発表した。老朽化が進む富山児童相談所(富山市東石金町)を同市下飯野の県リハビリテーション病院・こども支援センターに隣接する県有地に移転し、県内初の児童心理治療施設、特別支援学校も一体的に整備した複合施設を2026年度末ごろに完成させる予定だ。整備面積は4264平方メートル、工事費はおよそ37億円。 同一建物に「相談・援助」「心のケア・生活支援」「学習環境」の3機能を集約させ、加えて隣接の県リハビリテーション病院・こども支援センターと密に連携することで、あらゆる角度からこどもの権利を擁護し、健やかな成長を支援していくとしている。 県の計画によると、富山児相は2拠点体制とする。新拠点では一時保護などの虐待対応や、困難な状態にあるこどもへの心理・医療両面からの専門的ケアを担う。一方、相談支援機能は富山駅前の商業ビル「cic」5階に来年度設ける予定だ。 県内初となる児童心理治療施設は小中学生を対象に定員は入所30人、通所15人。運営者は検討中。また、入所、通所するこどもの学びの場として特別支援学校も整備する。 県によると、児相や児童心理治療施設、特別支援学校を一体化させた施設は都道府県レベルでは山梨県に次いで2例目だという。